2011年06月02日

四つ葉神社ウラ稼業 失恋保険〜告らせ屋〜 第十話

第十話 「余命3ヶ月の恋」6月9日木曜 夜11:58 放送

失恋したら掛け金の10倍の保険金で癒してくれる…「失恋保険」加入のため四つ葉神社の地下室を訪れた研修医の木下翔(瀬戸康史)は、余命3ヶ月の患者・小峯諒子(西田奈津美)に告白したいと打ち明ける。300万円もの掛け金を用意した翔の諒子への想いを聞き、トラコ(古田新太)は感極まって涙する。

諒子は末期の肝不全で、助かるには肝移植するしか方法はなかった。だが、半年前に両親が移植手術のため病院に向かう際事故死した時から、諒子は自分に生きる資格がないとドナーを他の患者に譲り続けていた。施設で育ち天涯孤独である翔は、自分が告白する事で諒子に生きる希望を持って欲しいと願っているというのだ。

しかし、調査を開始したルーク(城田優)は研修医としての翔に違和感を持つ。他に条件の良い病院があるにもかかわらず、翔は自ら志願し諒子の入院する病院へと研修に来たというのだ。しかも、この病院に来てまだ1ヵ月しか経っていなかった。

一方マル(福田沙紀)は看護師を装って諒子と接触。マルが翔の話題を出すと、諒子はすでに1度翔から付き合って欲しいと告白され、断った事を打ち明ける。

その夜、翔は自宅のボロアパート近くでヤクザ風の男に気付いて慌てて逃げ出す。その男は変装したルークだった。ルークは自宅前で待つガラの悪い男たちに声をかける。ルークの予想通り、男たちは闇金の取り立て屋だった。翔は1000万円もの大金を借りていた。合流したマルからは、諒子に両親の遺産が1億円近くあるという報告が。諒子は死んだら遺産を全て施設に寄付するつもりだという。

闇金の目を盗み帰宅した翔は婚姻届を取り出し、自分の名前を書き始める。部屋に仕掛けた隠しカメラでこの様子を確認したルークとマルは、不穏な思惑を察していた。もしも翔がプロポーズに成功したら諒子の財産が、失敗したら失恋保険の補償金3000万円が…どちらにしても金が手に入るのである。契約無効と主張するトラコ。しかし、翔が本気で諒子を好きではないと証明しない限り、契約違反を立証する事は不可能だった。

ルークは翔がギャンブルにハマっている形跡がなく、家賃4万円のアパートに住んでいる事から金遣いが荒いタイプではないと推察。1000万円の借金には何か裏があると考え、翔に揺さぶりをかけるためBARクローバーに呼び出した。

バーテン姿のルークは翔に、ハゲタカの話を始める。死肉をあさる姿から強欲なイメージが強いハゲタカだが、死肉を食べる事で死体の腐敗による病原体の発生が抑えられ自然界に貢献しているという。強欲に見える存在でも何かの役に立っていれば良いと続けた後、ルークは「あなたが焦っているのは彼女を救いたいから?それとも自分を救いたいから?」と訊ねた。

その言葉にルークを神社の関係者と感づいた翔は、どう疑おうと諒子を愛していると言い、「俺には時間がない」と声を荒だて席をたった。その言葉に妙な引っかかりをおぼえるルーク。そして店を出て行く際に翔は、普通ならば当たるはずのない椅子に体をぶつけていた。

翔に見え隠れするウラの顔に不安が募る中、ルークは告白場所を指定する。
「告白の時間です」――
死にゆく諒子への片想いに翔がかけた300万円…命につけられた値段には、悲しい人間の本性が隠れていた。


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