京都の小路を散策していたおみやさん(渡瀬恒彦)と洋子(櫻井淳子)は、前を歩いていた年配の女性が突然、胸を押さえてうずくまるところに遭遇。すぐに病院に連れて行こうとしたところ、その女性・川本ゆき(草笛光子)は「じっとしていれば、そのうち治まるから」と言って受診をかたくなに拒む。
ゆきは東京からの旅行客だったが、女学校時代は京都に住んでおり、当時市内の高校に通っていた初恋の相手に、ふと会いたくなったと告白。思い出の寺を訪ねるために、京都までやって来たという。
54年前の初恋の相手を探す…というゆきの話を聞いた洋子は、人探しを手伝うと大張り切り! だが、おみやさんは時折、暗い表情を浮かべるゆきが気にかかると共に、男子学生の名前を聞いて顔を曇らせる。14年前、有名な版画家・千葉彰正(蟷螂襲)がアトリエで殺され迷宮入りした事件が起きていたのだが、その千葉こそが、ゆきの初恋相手と思われたのだ。
そんな中、美術評論家・藤沢さとし(国木田かっぱ)の遺体が橋の下で見つかる事件が起きた。遺体の上着のポケットから1枚の版画のコピーが見つかったほか、靴下には版画の板“版木”によく使われるサクラの木屑が付着していた。
手がかりを求めて、千葉の弟子・丸茂晃(二階堂智)を訪ねた、おみやさんと洋子。丸茂は穏やかな人物だったが、代表作の『きみの名を』という版画を見せてくれと言ったとたん、態度が豹変し激昂した。実は、藤沢のポケットから見つかったのは、丸茂の作品『きみの名を』のコピーだった…。
まもなく、殺された藤沢が近々、『きみの名を』は盗作だとする論文を発表する予定だったと判明。盗作発覚を怖れた丸茂が、藤沢を殺したのではないか…!? 疑惑が高まる中、当の丸茂が突然、おみやさんのもとを訪ねてくるが…!?
はたして丸茂は、藤沢殺しの犯人なのか…!? 14年前の版画家殺人事件との関連は…!? そして、ゆきはなぜ54年も経った今、初恋の相手・千葉を探そうとしているのか…!? おみやさんの推理によって、1枚の版画に秘められた真実が明らかになっていく…!
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タグ:おみやさん 第8シリーズ