2012年7月12日から同年9月6日まで、第2シリーズが放送された。これまでの水曜21時台から木曜21時台の「木曜ドラマ」枠での放送となり、かつ同枠としては異例の東映制作枠となる。全8話。初回2時間スペシャル(20:00〜21:48)。
2013年4月17日から同年6月12日まで、第3シリーズが水曜21時台に戻って放送された。なお、舞台は変わらずに月島中央署のままである。全9話。
2013年11月10日 21:00 - 23:10 に『日曜エンタ・スペシャルドラマ遺留捜査』が放送された。
2014年8月9日 21:00〜23:06に『ドラマスペシャル 遺留捜査』が放送。
2014年10月19日 21:00〜23:10にドラマスペシャル「遺留捜査」が放送。
2017年7月13日に『遺留捜査』第4シリーズが放送される。
概要
警視庁捜査一課・科学捜査係を舞台に、遺留品から真実に迫っていく刑事ドラマ。主人公・糸村聡(上川隆也)は鑑識課員たちが集める遺留品だけではなく、被害者が残した“被害品”に着目し、被害者の最後のメッセージを探っていく。
キャスト
主人公
糸村 聡 (46) - 上川隆也
第1シリーズでは刑事部捜査第1課第1強行犯捜査部門科学捜査係主任 警部補。第2シリーズでは警視庁月島中央警察署刑事課主任 警部補。
非常にマイペースな性格で、第2シリーズでもその性格は変わっていない。遺留品に対する気持ちがかなり強いため、上司の命令を無視し単独行動を取ることもあり、同僚から煙たがられている。物語の終盤で、事件関係者に「3分だけ時間を下さい」と頼み、現場に残された遺留品を元に汲み取った、容疑者が犯行に至った細かな動機や被害者の最期の思いを伝える。
遺留品や死者に反し生きている者には無神経な行為が多く、同僚への配慮が足らない迷惑な行動、時に被害者家族に対してもやや無神経な聴取で悲しませており、空気どころか態度に出している感情が読めない部分がある。
傷害致死で決着寸前の事件を、遺留品を元に保険金詐取目的の嘱託殺人であることを突き止めたが、組織を重んじる警察では逸脱した行動であったと判断され、月島署への左遷命令が下る。
第1シリーズ
科学捜査係
横山 恵一 (30) - 波岡一喜
警視庁刑事部捜査第1課第1強行犯捜査部門科学捜査係 巡査部長。糸村の部下。織田みゆきとは同期。
大石 鉄夫 - 浅見小四郎
警視庁刑事部捜査第1課第1強行犯捜査部門科学捜査係係長 警部。
警視庁刑事部捜査第1課
織田 みゆき (28) - 貫地谷しほり
第2強行犯捜査部門殺人犯捜査第1係 巡査部長。単独行動を取る糸村と聞き込み先で度々遭遇し、その行動に眉をひそめながらも、糸村が見つけてくる物証や証言には一目置いている。
宮下 晴彦 - 螢雪次朗
第2強行犯捜査部門殺人犯捜査第1係主任 警部補。
野口 洋 - 山崎潤(−第2シリーズ最終話)
警視庁刑事部捜査第1課 巡査部長。
曽根 武雄 (55) - 佐野史郎
第2強行犯捜査部門殺人犯捜査第1係係長 警部。
加賀美 亨 (59) - 大杉漣(−第2シリーズ第1話)
警視庁刑事部捜査1課長 警視正。第2シリーズでは定年退職している。月島中央署刑事課交通課の娘が誘拐される。
警視庁刑事部その他
村木 繁 - 甲本雅裕(−第2シリーズ第1・5・最終話)
警視庁科学捜査研究所係官。どんなに仕事が立て込んでいても関係なく平然と別の鑑定を依頼してくる糸村に、村木も時にはそれに対抗し、交換条件を出して応じている。
富樫 謙三 - 伊藤正之
警視庁鑑識課班長。
堂本 治 - 妹尾正文
警視庁鑑識課。
堀内 義人 - 小川隆市
検視官。
その他
江藤 奈津子 (40) - 水野真紀(第1シリーズ第1・5・10 - 11話 / 第2シリーズ第3 - 4話)
日本音響研究所所長。18年前に弁護士だった兄・隆義(かなやす慶行)が何者かに殺され、その婚約者・高見杏子(岩橋道子)が兄を殺害した容疑者として逮捕される。悲観した杏子は留置場で自殺する。
この事件で警察に対して不信感を持つようになる。兄の遺児である美佐(金澤美穂)と現在、暮らしている。
第2シリーズ
月島中央警察署
佐久間 裕司 (40) - 八嶋智人
刑事課 巡査部長。 警視庁から左遷されてきた糸村が単独で捜査を始め、周囲の状況も考えず行動することに反発している。
長瀬 清文 (46) - 田中哲司( - 第5話)
刑事課 警部補。 長瀬が担当した事件の犯罪被害者・山崎和夫に拳銃で撃たれて殉職する。
二宮 功一 (30) - 岡田義徳
刑事課 巡査。課の最年少で雑用を頼まれることが多い。
仙堂 卓巳 (38) - 正名僕蔵
刑事課 巡査部長。
遠山 修介 (35) - 眞島秀和
刑事課鑑識係 巡査部長。
水沢 響子 (46) - 斉藤由貴
刑事課課長。離婚歴があり、小学生の子供がいる。糸村の行動が理解できないと言いながらも、フォローしている。
東 孝彦 (58) - 三宅裕司
署長。管轄内では滅多に凶悪事件が起こらないが12年ぶりに殺人事件が起き、捜査本部が設置される。緊張感がなく、捜査員の食事にもんじゃ焼きを準備しようとした。
スタッフ
脚本 - 尾西兼一 / 坂田義和、池上純哉、徳永富彦、伊藤洋子(第1シリーズ) / 大石哲也、田中孝治(第2シリーズ・第3シリーズ) / 福島治子(第2シリーズ)
監督 - 猪崎宣昭、麻生学、長谷川康 / 伊藤寿浩(第2シリーズ) / 七高剛、高橋浩(第3シリーズ)
音楽 - 吉川清之
ゼネラルプロデューサー - 松本基弘(テレビ朝日)(第1シリーズ)
チーフプロデューサー - 佐藤凉一(第2シリーズ・第3シリーズ / テレビ朝日)
プロデューサー - 三輪祐見子(テレビ朝日) / 丸山真哉・横塚孝弘(第1・2シリーズ / 東映)、和佐野健一(第3シリーズ / 東映)
制作 - テレビ朝日、東映
主題歌
第1シリーズ - MISIA 「記憶」(アリオラジャパン)
第2シリーズ - 山下達郎 「愛を教えて」(ワーナーミュージック・ジャパン)
第3シリーズ - 小田和正 「やさしい風が吹いたら」(アリオラジャパン)
各話あらすじ(2011.4.13 - 2011.6.22)全11話 平均視聴率 14.27%
第1話 2011年4月13日「玩具のピアノと乱れた足音」
第2話 2011年4月20日「母子手帳と裂けたおみくじ」
第3話 2011年4月27日 「12402歩」
第4話 2011年5月4日「紅い石」
第5話 2011年5月11日「書きかけのカード」
第6話 2011年5月18日「神棚の木片」
第7話 2011年5月25日「すべて他人のもの」
第8話 2011年6月1日「つぶれた指輪」
第9話 2011年6月8日「空のマッチ箱」
第10話 2011年6月15日「遺留品、紛失!!」
最終話 2011年6月22日「消えた遺留品…銀のスプーンと犬笛が語る真実!!」
※第8話は『キリンカップサッカー2011「日本×ペルー」』中継のため21:25〜22:19に放送。
各話視聴率
第2シリーズ
テレビ朝日系列で2012年7月12日から同年9月6日まで放送された。放送時間は毎週木曜 21:00〜21:54 (初回のみ 20:00〜21:48)。全8話。
概要
遺留捜査遺留捜査2011年春に放送され人気を呼んだ作品が、放送時間を木曜21時に移して再び登場!事件現場に残された「遺留品」、被害者が残した「被害品」から遺体のメッセージを代弁し、事件を解決すると共に遺族の心をも救う刑事の姿を追う。上川隆也が演じる糸村聡刑事は、今回警視庁捜査一課から所轄である月島中央署へ左遷。得られる情報が少なくなり動きも制限される中、真摯に遺留品と向き合い真実を探っていく。上川にとって、本作が民放での主演連続ドラマ初となるシリーズもの。共演者も前回から一新。斉藤由貴、八嶋智人、三宅裕司ら実力派キャストが顔を揃える。
あらすじ
3年前に所轄の鑑識課から警視庁捜査一課科学捜査係に転属となり、優秀な捜査員として活躍してきた刑事・糸村聡(上川隆也)。ところが一転、所轄の月島中央署に左遷されることに。マイペースで空気の読めない不思議キャラと評される糸村だが、月島中央署のチームも負けず劣らずの個性派揃い。女性刑事課長の水沢響子(斉藤由貴)は糸村の行き過ぎた捜査にしばしば眉をしかめ、出世欲の強い刑事課記録係係長・佐久間裕司(八嶋智人)は勝手な行動をとる糸村が気に入らない。さらに署長の東孝彦(三宅裕司)は、署長の務めよりも定年後の生活に関心がある。糸村と共に事件に対峙する中で、このチームの面々にもさまざまな変化が…。
各話あらすじ(2012.7.12 - 2012.9.6)全8話 平均視聴率 12.44%
第1話 2012年7月12日「水上封鎖!!運河に女性警察官の死体!?遺留品にこだわる風変わりな刑事が帰ってきた!!返本された哲学書と破れた柔道着の最期のメッセージ!!」
(初回2時間スペシャル 20:00〜21:48)
月島中央署刑事課庶務の恵(黒川芽以)が、昼食を買いに出掛けたところを何者かにさらわれる。恵の父で糸村(上川)の元上司・加賀見(大杉漣)の元に「娘を誘拐した」との電話がかかってくる。加賀見によると、犯人は意識不明状態の恵の動画を送ってきたという。半年前に腎臓の移植手術を受けたばかりの恵を早急に発見しようと、月島中央署に捜査本部が設置される。刑事課長・響子(斉藤由貴)や佐久間(八嶋智人)らも捜査に乗り出す。そんな中、糸村は殺害された事件関係者の部屋にあった「あるもの」に目を付け、鑑定を依頼する。しかし、警視庁捜査1課の刑事・町田(吉田栄作)から拒否されてしまう。
※2012年7月19日は「第141回全英オープンゴルフ第1日 第1部」 放送のため、休止。
第2話 2012年7月26日「15センチ×10センチの青い布人気ランナー謎の死」
月島中央署の駅伝チームも出場する、社会人駅伝の関東地区大会のレース開始直前、強豪チーム・大江戸製鋼の選手・岸田(水上剣星)が突然倒れ、死亡する。岸田死亡のニュースは瞬く間に、トップニュースとして報じられる。骨肉腫で亡くなった弟の遺志を継ぎ、アイドルからマラソン選手に転向したという異色の経歴を持つ岸田は、日ごろから企業の広告塔として注目を集める存在だったからだ。ところが岸田の死後、この美談が大江戸製鋼の社長によってでっち上げられたものだったことが判明する。しかし、糸村(上川隆也)の同僚刑事・長瀬(田中哲司)は、岸田の走っている姿を見る限り「そんなことをする男には見えなかった」と、ふに落ちない様子を見せる。そんな中、糸村は岸田のユニホームの胸元に縫い付けられた青い布に目を奪われる。
第3話 2012年8月2日「船で運ばれた死体!?音の違うカスタネットの秘密!!」
愛(原田佳奈)という女性の遺体が、運河に係留してあった台船の上で発見される。愛は頭部と全身を強打しており、転落死の線が濃厚となる。月島中央署の面々は捜査を開始するが、糸村(上川隆也)は、20万円が入った封筒などとともに遺留品のバッグの中に入っていたフラメンコ用のカスタネットが気になって仕方がない。糸村は、被害者がカスタネットを持っていた理由を探ろうと、愛の母・信江(藤真利子)にカスタネットを見せる。ところが、その途端、信江の表情が曇る。愛はフラメンコダンサーとなり、プロの道を目指していたのだが、そのことが原因で信江とは10年、絶縁状態にあったという。その後、愛が1カ月前に、通い続けていたフラメンコ教室に退会届を提出していたことが判明する。
第4話 2012年8月9日「セミが告げる殺人!!ミサンガに込められた夢の秘密!?」
料理研究家・由香里(三輪ひとみ)が自宅マンションの浴室で遺体となって発見される。死因は練炭による一酸化炭素中毒で、直前に睡眠薬を服用し、身なりも整えていたことから、自殺の可能性が高いと思われる。だが、糸村(上川隆也)の同僚刑事・佐久間(八嶋智人)が室内で男物のハンカチを発見。さらに、玄関のドアには鍵が掛かっておらず、マンションの管理人が人影を目撃していたことから、他殺の可能性も出てくる。一方、糸村は玄関に落ちていたちぎれたフィタというひもの存在に引っ掛かる。聞き込みを開始し、由香里が2年前にサッカー選手の須川(合田雅吏)と交際していたことが判明。しかし須川は、2年前も今もかすみ(上原さくら)という妻がおり、由香里とはただの友達だったと証言。そんな中、糸村はフィタを手掛かりに独自捜査を続行し、由香里が抱えていた秘密をつかむ。その直後、須川が自殺をほのめかす伝言メモを妻の携帯電話に残して姿を消す。
第5話 2012年8月16日「フクロウが見た!?復讐の銃弾が刑事を狙う!!」
永井(岡田優)という青年が腹部を拳銃で撃たれて即死した。逃走した犯人は50歳くらいの男で、発砲する前に「あの世で娘に謝れ」と怒鳴ったという。永井は5年前に女子高生を乱暴し絞殺しており、3カ月前に少年刑務所を出たばかりだった。糸村(上川隆也)たちが女子高生の家に行くと、父親の河田(伊藤洋三郎)が妻と娘の遺影の前で、首をつって死亡していた。そこには、河田が永井を撃ち、銃を川に捨てた旨がつづられた遺書があった。佐久間(八嶋智人)と長瀬(田中哲司)は拳銃を捜すが、一向に見つからない。そんな中、糸村は部屋の片隅に落ちていた、微量の白い粉が付着した鳥の羽に目を付け、鑑定を依頼する。
第6話 2012年8月23日「天才外科医の遺したもんじゃのハガシ!!」
佐久間(八嶋智人)は、二宮(岡田義徳)、仙堂(正名僕蔵)、遠山(真島秀和)ら同僚刑事を屋形船に誘い、労をねぎらっていた。その時、佐久間は剣道教室の教え子・亨(川野直輝)が岸辺で男を殴っている現場を目撃する。亨を止めようと、佐久間らは急ぐが、到着した時、既に亨の姿はなく、頭から血を流した男の遺体と、亨のイニシャルが入った凶器のパイプレンチが残されていた。被害者は大学病院の心臓外科医・深山(東根作寿英)だった。亡くなった亨の母親の心臓バイパス手術を担当した執刀医だったことが判明する。亨は母親の死が医療ミスによるものだと疑っていたといい、これらの証言や指紋から、亨が犯人だという線で捜査を進める。そんな中、糸村(上川隆也)だけは深山の財布に入っていた、もんじゃ焼きの「はがし(へら)」に固執する。
第7話 2012年8月30日「衝撃スクープが盗まれた!!天才が捨てたボールペン!?」
月島中央署管轄内の路上でフリーライター・相田(加藤虎ノ介)が突然、倒れて死亡した。死因は頭部損傷による脳挫傷だと判明するが、いつどのような状況で頭部を損傷したのかは不明。さらに、パソコンなどの仕事道具を所持していなかったということから、事故と他殺の両面で捜査を開始することに。仕事仲間の寺崎(堀部圭亮)らから証言を取るが、相田の評判は良くトラブルも見当たらない。そんな中、相田の机の引き出しから、大物政治家の写真と不審な若者の画像データが入った記憶媒体が見つかる。そして、若手女優の大麻使用疑惑と相田との関連性も浮上する。一方、糸村(上川隆也)は相田の遺留品の中にあったボールペンが気になり、調べる。
最終話 2012年9月6日「屋形船が乗っ取られた!!母を殺した江戸切子グラス」
月島中央署管轄内を運航中の屋形船に、銃を持った男・長崎(瀬川亮)が乱入する。客の一人・鈴木(平田満)にけがを負わせ、客と従業員を人質に立てこもる。乗客の中には、証券会社の社員・真理(安藤玉恵)とランチお見合い中だった佐久間(八嶋智人)の姿もあった。長崎は交渉相手に警視庁の高山刑事部長(矢島健一)を指名し、2週間前に自殺として処理された陶器会社の社員・紀子(春木みさよ)が実は他殺だったと主張する。指定した時刻までに犯人を捜して連れてこなければ、人質全員を殺害するとの条件を突き付ける。月島中央署の面々は早速、再捜査を開始する。紀子が自殺だという判断を下した渋谷北署へ足を運んだ糸村(上川隆也)は、紀子の父・西田(笹野高史)が受け取りを拒んだという遺留品を見せてもらう。遺留品の中には、かばんの中に入っていたという江戸切り子のちょこがあった。
各話視聴率
第3シリーズ
テレビ朝日系列で、2013年4月17日から同年6月12日まで、放送された。放送時間は毎週水曜 21:00〜21:54。全9話。
概要
犯罪被害者の遺品にスポットを当てたヒューマンサスペンスの第3シリーズ。
今作では、一見、物分りがいいが、裏の顔を持つ警部補・森田宗介役で西村雅彦がレギュラーに加入。さらに、第1シリーズに活躍した、波岡一喜演じる糸村の部下・横山恵一が再登場し、糸村を取り巻く人間模様も新たな局面を迎える。
キャッチコピーは、「春。第三章、始動。遺留品が語る、三分の真実」
ストーリー
糸村聡(上川隆也)は超が付くほどマイペースで空気も読めないが、類まれな鑑識眼と事件解決への強いこだわりを持つ刑事。事件現場に残された遺留品や被害者の遺品などが語る声なきメッセージを拾い上げて事件を解決に導き、遺族の心情をも救っていく。そんな糸村が所属する東京・月島中央署に、警部補・森田宗介(西村雅彦)と、糸村の警視庁捜査一課時代の部下・横山恵一(波岡一喜)が異動してきた。新たな仲間を得てさらにマイペースになる糸村に、上司の刑事課課長・水沢響子(斉藤由貴)もご立腹。一度は良好になった糸村と周囲の関係が再び悪化することに…。
キャスト
上川隆也/糸村聡役
月島中央署刑事課所属。鋭い鑑識眼と偏執的なこだわりを持ち、遺留品などを元に徹底的に犯人を追い詰める。その徹底ぶりは、ひとたびスイッチが入ると寝食を忘れて捜査に没頭してしまうほど。空気を読まない、マイペースな性格。
斉藤由貴/水沢響子役
月島中央署刑事課課長。全国の警察署でも数少ない女性の刑事課長で、優しさと厳しさを兼ね備えた頼もしい存在。糸村のあまりのマイペースな行動に怒りをみせることも。リーダーシップに優れ、ブレずに自分の信念を貫いていく。バツイチで、最愛の一人息子と共に暮らしている。
八嶋智人/佐久間裕司役
月島中央署刑事課記録係係長。チームワークを重んじており、独自に行動をとる糸村を気に入っていない。しかし、実力は認めている。自分を優秀だと考えていて、捜査一課に呼ばれないことを疑問に思っている。
波岡一喜/横山恵一役
月島中央署刑事課所属。警視庁捜査一課科学捜査係時代は糸村の部下で、糸村が勝手な行動を取っても仕事が滞らないのは自分のおかげだと自負していた。今回の異動は本人の希望なのか、誰かの思惑なのかは不明。
甲本雅裕/村木繁役
科学捜査研究所係官。糸村の捜査一課時代から、遺留品の鑑定を頼まれている。月島中央署に異動後も引き続き、糸村から強引に仕事を頼まれて、睡眠時間返上で鑑定に当たっている。
西村雅彦/森田宗介役
月島中央署刑事課警部補。冷静沈着な刑事だが誤解も受けやすく、ある事件で被害者に訴えられたこともある。署の面々と良好な関係を築くが、何か裏を持っている雰囲気があり、響子も気付き始める。
三宅裕司/東孝彦役
月島中央署署長だが、署の取りまとめよりも、定年後の生活を気にしているのんきな人物。趣味は社交ダンスで、署の駅伝部の監督も務めている。
各話あらすじ(2013.4.17 - 2013.6.12)全9話 平均視聴率 11.48%
第1話 2013年4月17日「ハーモニカ」
女優・麻理子(若村麻由美)が初主演映画の記者会見で、その映画を手掛ける映画会社の専務・玉木(山下規介)との交際宣言をした日の深夜、撮影所で爆発事故が起きる。現場からは相馬(小市慢太郎)というフリージャーナリストの遺体が発見される。しかも、相馬の背中にはナイフのようなもので刺された痕があった。糸村(上川)ら月島中央署刑事課の面々は、殺人事件の線で調べを進める。そんな中、糸村は相馬のかばんの中から発見したハーモニカが気になる。間もなく、警視庁捜査1課から管理官・金子(小木茂光)と警部補・森田(西村雅彦)が月島中央署に派遣されてくる。捜査の指揮を執る金子は、事故の線で動けと指示を出す。一方、遺留品のハーモニカにこだわり続ける糸村は、あらためてハーモニカを観察し、事件の思わぬ側面を見いだす。
第2話 2013年4月24日「ルビーの指輪」
廃ビルで爆発が発生し、モデル事務所のチーフマネジャー・大森(大家由祐子)が全身にやけどを負い、意識不明の重体に陥った。大森は、何者かにロープで両手足を縛られており、現場には時限爆弾のかけらが残されていた。月島中央署の面々は爆発物の解析と遺留品の洗い出しを急ぐ。糸村(上川隆也)は、現場で見つけたルビーに固執し、それが露店などで売られている指輪に使われる偽物であることを知る。その後、糸村は大森が勤務する事務所の社長・筧(斎藤歩)を訪問。遺留品のルビーを見せるが、筧は見たことがないという。そんな中、糸村は遺留品と同じルビーの指輪を身に着けたモデルの絵里(逢沢りな)の写真を発見する。だが、絵里は1カ月前に自殺を図り、既にこの世を去っていた。さまざまな証言から、絵里の自殺に疑問を抱いた糸村は、彼女の実家へ向かう。
第3話 2013年5月1日「赤の香水」
キャバクラ嬢の栞(松本若菜)が会社員・汐見(和泉崇司)と一緒にマンションで首をつって死亡しているのを、栞の叔母・咲枝(松浦佐知子)が発見する。咲枝は印章店を営む夫・宗方(山田明郷)と共に、幼いころ母に蒸発され、父も病気で亡くした栞のことを、いつも気に掛けていた。この日、咲枝は栞と連絡が取れなかったため、様子を見に来たと言う。遺体が発見された部屋には、パソコンで打たれた文面に2人分の血判が添えられた遺書があった。栞と汐見は心中したらしい。しかし、捜査のために部屋を訪れた糸村(上川隆也)は、台所に調理器具が一切ないことが引っ掛かる。そして、汐見の上着に入っていたプレゼントの箱が糸村の興味を引いた。箱には香水が入っており、栞へのプレゼントと思われたが、箱が開けられた形跡はなかった。
第4話 2013年5月8日「ふたつの茶杯」
数学教師・安西(北見敏之)が勤務先の女子高校の講師室で、鋭利な刃物で切り付けられて殺害される。そばには凶器と思われるカッターナイフが落ちており、財布からは現金が抜き取られていた。灰皿には紙を燃やしたような灰が残っており、安西の手にも微量な灰が付着していた。現場を検証した糸村(上川隆也)は、被害者の持ち物である中国茶用の茶わんが二つ置いてあるのに目を留める。だが、室内にコーヒーはあったものの、中国茶の茶葉は見当たらない。糸村は、不登校の子供がいるフリースクールの教師をしている安西の息子・和也(黄川田将也)に茶わんを見せる。しかし、和也は見覚えがないという。和也が大学受験に失敗して以来、エリート育成のみに価値を見いだす安西に切り捨てられ、絶縁状態だったのだ。一方、入校者名簿に目を通した森田(西村雅彦)は、生徒の保護者・大橋(山中敦史)と教科書の販売業者・久保(少路勇介)が最近、何度も安西を訪問していた事実をつかむ。
第5話 2013年5月15日「折れた絵筆」
画家・美千代(矢田亜希子)の自宅アトリエで、アシスタントの百合子(吉田羊)が何者かに刺殺された。美千代の個展の準備のため、泊まり込みで作業をしていたところを襲われたらしい。美千代は事件の夜から、どこかへ出掛けたまま、家には戻ってきていなかった。糸村(上川隆也)は、被害者のかばんの中にあった意図的に折られたと思われる絵筆に注目する。画家のアシスタントがなぜ、大事な商売道具を折ったりしたのか、気になって仕方ない糸村は、絵筆を鑑定にかける。そんな折、美千代が自宅に戻ってくる。事件の夜は、飲みに出掛け、そのまま近くのホテルに宿泊したという。その後、月島中央署の面々は、美千代と百合子の知られざる関係にまつわるうわさを入手。美千代が犯人ではないかとの見方が強まる。だが、そうとは言い切れないさまざまな証言や人間関係が浮上し、捜査は困難を極めていく。一方、折れた絵筆から検出された物質と、百合子のアパートで見つけた「あるもの」の接点を見いだした糸村は、事件の裏にある意外な事実に気付く。
第6話 2013年5月22日「スタンプカード」
不動産会社の御曹司で、同社の副社長・高梨(滝直希)が自宅マンション近くで殺害された。しかし、遺体発見現場には凶器どころか、犯人特定の手掛かりとなる指紋や足跡も一切残されていなかった。そんな状況下で、糸村(上川隆也)は茂みの中から、包装紙にくるまれたシーサーの置物を発見。さらに糸村は、被害者の財布を調べる。財布自体は高価なものだったが、中身の金額は少なく、商店街のスタンプカードが入っていた。高梨の身辺を調べるうち、美奈世(浅見れいな)という女性が捜査線上に浮かび上がる。糸村と響子(斉藤由貴)は美奈世を訪ね、彼女が高梨との間に駿(藤本哉汰)という子をもうけたが、高梨とは既に絶縁状態だということを知る。糸村と響子は、美奈世が何かを隠している気がしてならない。そんな中、響子は通り掛かった工場で、駿とキャッチボールをする工員を見てはっとする。その工員・一場(佐藤祐基)、そして工場の経営者・松崎(モロ師岡)は、響子と過去に「ある接点」を持つ人物だった。
第7話 2013年5月29日「立証〜離婚弁護士香月佳美〜立証」
異色の経歴を持つ弁護士・香月佳美(富田靖子)が、女性暴行未遂容疑で逮捕された大学教授の弁護を引き受け、事件の真実に迫る。原作・深谷忠記、脚本・西岡琢也、監督・黒沢直輔。 弁護士の佳美(富田)は、浮気をした夫との離婚裁判に負けた経験から弁護士を目指し始めたという異色の経歴の持ち主。しかも、弁護士になった後は、当時、夫の弁護を担当していた鈴原(西郷輝彦)の下で働いていた。ある日、大学教授の針生田(矢島健一)が女性暴行未遂容疑で逮捕された。鈴原は、針生田の妻・珠季(黒田福美)から弁護を依頼され引き受ける。数日後、針生田は不起訴処分になるが、以前に「諏訪竜二」名義で「前田結花」という女性に大金を振り込んでいたという疑惑が発覚し、針生田に対する嫌疑が深まっていく。そんな中、結花(関口茉弥)と竜二(辞本直樹)と見られる二人が他殺体で発見される。
第8話 2013年6月5日「殺しのチケット」
森田(西村雅彦)が時折、和菓子店を訪れ、パート店員・弥生(酒井美紀)と談笑していることを知った仙堂(正名僕蔵)は、いつも高圧的な森田の弱みを握ろうと画策する。そして、同僚の遠山(真島秀和)を引き連れ、森田を尾行する。その時、仙堂と遠山は偽造クレジットカードの取引現場に遭遇するが、カードを買った男の1人を除き、全員を取り逃がしてしまう。翌日、偽造カードを売った男・岡野(村田充)の変死体が、月島中央署管内で見つかった。糸村(上川隆也)は、前日の取引で得たはずの金が消えていることと、現場に落ちていた水上バスのチケットが気になる。チケットには、茶色い染みが付着していた。捜査を開始して間もなく、新人作家・浅井(伊勢谷能宣)が自宅で殺害される事件が発生する。岡野が生前、浅井が自分のアイデアを盗作したと主張していたとの情報から、岡野が犯人だという説が浮上する。一方、水上バスのチケットに付いていた指紋が、特許庁職員・三枝(鈴木浩介)のものだという事実をつかんだ糸村は、三枝の元を訪問する。
最終話 2013年6月12日「最後の遺留品!!森の中の真っ赤なドロップ」
糸村(上川隆也)に電話をかけ「岡野太一(村田充)を殺しました」と、自らの罪を告白した直後、特許庁職員・三枝(鈴木浩介)が自殺を図った。警視庁捜査1課の管理官・金子(小木茂光)は、容疑者を死亡させてしまった責任を、糸村一人に負わせようと画策する。そんな中、糸村が姿を消す。三枝が自ら命を絶ったとは信じ難い糸村は、三枝が亡くなった現場へ向かう。執念深く現場を調べた結果、重要な証拠を発見する。ところが、既に容疑者が自殺したと公式発表してしまった警視庁にとって、糸村の身勝手な再捜査は、顔に泥を塗られるようなもの。怒りを爆発させた金子は、糸村に1カ月の謹慎処分を言い渡し、警察バッジを取り上げてしまう。だが、月島中央署の面々は、糸村の名誉を挽回するため、再捜査を強行しようと立ち上がる。
スペシャル 2013年11月10日「緊急事態発生!!あの風変わりな刑事が病院立てこもりの人質に!? 少女の心臓手術のタイムリミットは24時間… 遺留品の“鳥のブローチ”が明かす意外な真犯人とは!?」
糸村聡(上川隆也)は、ある殺人事件の遺留品“鳥のブローチ”の追跡中に病院立てこもり事件に遭遇!
糸村聡、史上最悪の2日間が始まる! タイムリミットは24時間-糸村の運命は!?そして、遺留品に込められた真実とは!?
ドラマスペシャル 遺留捜査 2014年8月9日「あの風変わりな刑事が帰ってきた!!連続誘拐事件発生!!犯人の要求は9125万円の身代金と事件の完全生中継!?“東京−長崎の寝台特急券”に3分の真実」 ※21:00〜23:06
ある事件の遺留品を遺族に届けるため、木更津市を訪れた東京・月島中央署の刑事・糸村(上川)は、大学教授・森末(原田大二郎)拉致事件の現場に遭遇する。糸村は、現場に落ちていた22年前の寝台特急の切符に目を留める。その直後、テレビ局の報道記者・倫子(黒川智花)に犯人から「森末を誘拐した」という電話が入り、千葉県警には監禁された森末の動画が届く。そんな中、犯人が9125万円という身代金と、身代金の受け渡しをテレビで中継するよう要求。さらに、犯人は身代金の運び役として商事会社の取締役・岡部(佐戸井けん太)を指名してくる。一方、目撃者として捜査協力をすることになった糸村は、遺留品の切符が気になり、発券された駅へ向かう。
ドラマスペシャル「遺留捜査」2014年10月19日「あの風変わりな刑事が帰ってきた!!連続バックドラフト殺人事件発生!!疑惑の女社長と燃えた1億円…絶体絶命!!猛火が刑事を襲う日月星の香炉に3分間の涙の真実」※21:00〜23:10
『バックドラフト現象』による連続爆破事件が発生!警視庁捜査一課の佐和田(内藤剛志)とコンビを組むこととなった糸村。しかし、糸村は相変わらず、遺留品である“香炉"の捜査に没頭!佐和田を振り回しながらも遺留品の謎を追う!“香炉"に秘められた真実とはー。
各話視聴率
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(遺留捜査 - Wikipedia)
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