原作は「ジーンワルツ」とその続編である「マドンナ・ヴェルデ」。海堂尊著(新潮社)。
基本的には原作の流れ通りストーリーは進むものの、設定や展開の一部などで原作と違いがあり、特に結末は大幅に変更されている。
なお、原作者である海堂尊も句会の参加者役でカメオ出演(台詞あり)した事がある。
キャッチコピーは「お母さん、私の子どもを産んでくれない?」。
本作品よりドラマ10においても解説放送(デジタルのみ)を開始。
当初は4月12日開始予定だったが、東日本大震災による特別編成のため1週遅れとなる。
ドラマ概要
「チーム・バチスタの栄光」をはじめ、著作が次々に映像化される医療小説のヒットメーカー・海堂尊の人気作をドラマ化。松坂慶子と国仲涼子が、代理出産を決断した親子を演じる。病で子宮を摘出した娘の願いに応えようと、国内では非公認とされている代理出産を決意した母。その秘密を母と子は懸命に隠そうと努めるが、あることがきっかけで両者の間に亀裂が生じ、互いに自分がお腹の子の母親だと主張し始める。母性を描くヒューマンドラマ。
ドラマストーリー
桜宮市に暮らす山咲みどり(松坂慶子)は、ある日、一人娘で産婦人科医の曽根崎理恵(国仲涼子)から、「病気で子宮を失った自分の代わりに子どもを産んでほしい」と頼まれる。代理出産が日本では認められていないことや、55歳という自身の年齢に不安を覚え、一度は頼みを拒むみどりだったが、結局は娘のために代理出産を決意する。やがて、理恵が働く「マリアクリニック」で、理恵とその夫・伸一郎(片桐仁)との間の受精卵を、みどりの子宮に戻す手術が秘密裏に行われるが…。
原作
「ジーン・ワルツ」
新潮社から刊行された海堂尊の長編ミステリー小説。
概要
産婦人科学や代理母出産を題材に、産婦人科女医の曾根崎理恵の活動と代理母出産疑惑が絡んだミステリーを描く。本作は初の東京を舞台とした作品でもあり、著者の作品で存在が確認された「帝華大学」も登場するが、世界観を共有している桜宮市を舞台とした他作品とのリンクしている部分もある。
「小説新潮」で2007年6月号から12月号に掛けて連載され、2008年に単行本化。本作品は、2010年度の山本周五郎賞の候補作となる。本作の裏編として2010年に『マドンナ・ヴェルデ』が刊行された。
本作では作中の背景で起こった出来事として北海道の架空の都市「極北市」を舞台に福島県立大野病院産科医逮捕事件を模した事件が描かれている。
ストーリー
北海道極北市で産婦人科医である三枝久広が一人の妊婦の術中死により逮捕された事件が産婦人科医療に大きな衝撃を与えてから半年後、帝華大学医学部産婦人科学教室の女医・曾根崎理恵は発生学講師の傍ら、週一回非常勤の医師として産婦人科医院、マリアクリニックに勤務していた。三枝久広の母、茉莉亜が院長を務めるマリアクリニックは先の逮捕事件の煽り受けた上に、茉莉亜が末期の肺癌に侵された事により閉院が既定路線となり、理恵はその最後の患者である5人の妊婦達と関わっていく。
一方、理恵の同僚の准教授・清川吾郎は理恵が代理母出産に手を出したという不穏な噂を聞きつける。
「マドンナ・ヴェルデ」
2010年3月17日に新潮社から刊行された海堂尊の長編ミステリー小説。同じく新潮社から刊行された『ジーン・ワルツ』の続編。
概要
本作では『ジーン・ワルツ』の裏で起きた出来事を描き明かされなかった部分を補足した、いわば『ジーン・ワルツ』の裏編となっている。代理母出産で娘の子供を産むことになった主婦のストーリーが展開される。
2009年9月号から2010年2月号に掛けて「小説新潮」で連載され、2010年に3月に単行本化。
ストーリー
桜宮市に住む主婦の山咲みどりは平凡な生活を送っていたが、ある日、東京の帝華大学に産科医として勤める娘の理恵が帰省し、理恵は子宮に奇形が出来てしまい出産できない体になった事を告げると共に、みどりに自分の子供を代わりに産んでほしいと頼んでくる。
戸惑いながらも愛する娘のためにその提案を引き受けるみどりだったが、代理母出産は日本の法律で認められておらず、お腹の子供の母親は法の下では産んだ当人であるみどりと定められていた。
やがて人工授精によりみどりは2人の子供を宿すことになったが、理恵はみどりも予想しなかった信じられない行動を取る。さらに理恵はこの代理母出産で、倫理に反するある禁忌を行っていた。それを知ったみどりは子供の未来を守るため、理恵と戦う決意をする。
出演
山咲みどり - 松坂慶子
曽根崎理恵 - 国仲涼子
曽根崎伸一郎 - 片桐仁
青井ユミ - 南明奈
妙高みすず - 柴田理恵
荒木浩子 - 相田翔子
荒木達弥 - 三宅弘城
神崎貴子 - 馬渕英俚可
熊田幸子 - 大島蓉子
阿部大吾 - 芦川誠
高木路子 - 市川千恵子
関町仁 - 堀越富三郎
津田コージ - タモト清嵐
清川吾郎 - 勝村政信
屋敷統 - 本田博太郎
盛田克子 - 松金よね子
三枝茉莉亜 - 藤村志保
丸山慧 - 長塚京三
スタッフ
原作 - 海堂尊『マドンナ・ヴェルデ』『ジーン・ワルツ』(新潮社)
脚本 - 宮村優子
音楽 - 村松崇継
主題歌 - リベラ『生命の奇跡(いのちのきせき)』
演出 - 本木一博、富沢正幸
制作統括 - 佐野元彦、田村文孝
制作 - NHKエンタープライズ
制作・著作 - NHK
各話あらすじ(2011.4.19 - 2011.5.24)全6話 平均視聴率 8.02%
第1回 2011年4月19日「希望の卵」
第2回 2011年4月26日「55歳の妊婦」
第3回 2011年5月3日「命の光」
第4回 2011年5月10日「あなたには渡さない」
第5回 2011年5月17日「聖母の戦い」
最終回 2011年5月24日「未来の子どもたち」
各話視聴率
ドラマ公式サイト
(ジーン・ワルツ - Wikipedia)
(マドンナ・ヴェルデ - Wikipedia)