示談交渉人の白井虎次郎は大学の同級生、星野茜からゴタを解決して欲しいと依頼される。茜が勤務するソフトウエア開発会社は3期連続の赤字で、人員削減しなければならない状況に。残業手当がつかない中、毎日遅くまで仕事をしていた茜だったが、社長の佐村弘からもう君を雇えないと告げられたという。社員を家族同然に扱う優しい佐村に頭を下げられたものの、茜も給料で親の借金を返済している厳しい立場だった。
白虎は会社が特定の社員を辞めさせる時はそれ相当の理由が必要と労働基準法で定められている事を茜に伝える。信吾が退職金を多く払わないために解雇ではなく、社員自ら退職するように仕向ける会社もある事を教えると、茜はウチの社長はそんな人じゃないと否定。白虎はお人好しの茜の事を心配し、茜と佐村の面談に同席する事に。佐村は茜を含めた数人に希望退職の意志があるかを確認しているだけと説明。退職希望者が定員割れの場合、給与体系を変える必要があり、最大3割の給与減になるという。
涙ながらに謝罪し、退職届の用紙とペンを茜の前に差し出す佐村。佐村の仕草や表情に嘘が一切なく、茜は佐村の言葉に納得して書類にサインをしようとする。だが、白虎は何もかも完璧すぎる事が引っかかり、もう少し時間が欲しいと言って茜にサインを思いとどまらせる。話の途中で上着を脱いだ佐村。それは自分の警戒心のなさを相手に伝え、相手の好意を引き出す好意の返報性という交渉の心理術だった。白虎は佐村が心理術や表情を自在に操るキネシクスをどこかで学んでいると睨む。
一方、白虎と茜が社長室を出た瞬間、佐村の表情は鬼の形相に変わる。佐村の正体は、人を人とも思わない残酷なプロの経営者だった。
夜、信吾は佐村の事を調べて白虎に報告。佐村は今の会社をゼロから立ち上げ、数年で顧客の信頼を獲得。新興企業としては珍しく順調に業績を伸ばしているという。3期連続赤字というのは全くの嘘だった。信吾は経理担当の佐村の弟、隆がうまく処理していると推理する。さらに彩乃は佐村の住まいを調べて白虎に報告。社員には狭い賃貸に住んでいると話していた佐村。だが、実際には億ションに住んでいた。佐村は毎週自宅に女の子たちを呼び、パーティーをしているという。
後日、彩乃はケータリングのアルバイトとして佐村の部屋に潜入。佐村が女の子たちにお金をばらまいてバカ騒ぎする姿を撮影する。茜は彩乃が撮影した写真を見て、会社での佐村との違いに怒りを露わにする。佐村は社員をコキ使って自分は贅沢三昧の生活を送っていたのだ。白虎はバカ騒ぎに加わっていなかった隆に注目。茜が言うには、隆は優秀だが、気が弱く、佐村には絶対に逆らえない感じだという。翌日、隆は佐村を見送る時に仕事が遅い事を罵倒される。白虎と茜はそんな隆に声をかける。
茜は自分を辞めさせないように佐村を説得して欲しいと隆に頼む。だが、隆はそんな事を言ったら自分がリストラされると佐村を恐れて拒否。白虎は隆が佐村に腹を立てているという深層心理を読み解き、経理のプロなら社員全員を引き込み、佐村を失脚させる事ができると隆を味方につけようとする。しかし、人心操作のプロである佐山に楯突く事はできないと尻込みする隆。佐村はある男にキネシクスを学んでから人が変わってしまったという。白虎は茜と共に再び佐村と対峙し、茜を辞めさせないように頼むが…。
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