雑誌記者の来島美和(貫地谷しほり)が祖父・来島泰三(津川雅彦)から"神のグラス"について聞いたのは1年前のことだった。「バーテンダーはカウンター越しに向き合った客を決して裏切らない。そして、その中でも選ばれし者だけが、道に迷い、孤独に傷つき、行き場のない魂を救う究極の一杯を作り上げることができる」――祖父の言葉はその後、美和の心にずっと引っかかっていた。
1年後――。美和はジャパンカクテルコンテストの会場へと足を運んでいた。目的は特別ゲストであるバーテンダーに会うこと。そのバーテンダーとは、パリのラッツホテルで腕を振るう佐々倉溜(相葉雅紀)。日本人で初めてヨーロッパのカクテルコンテストで優勝した天才バーテンダーだった。この人ならきっと究極の一杯を作れるはず――溜にずっと目をつけていた美和の心は躍っていた。
ところが…。当日会場に現れた特別ゲストはまったく別のバーテンダーだった。溜はラッツホテルを辞めて行方不明となり、急きょ特別ゲストが変更になったらしい。ようやく会えると思ったのに…。落胆した美和はその夜、馴染みの定食店「さくら食堂」へ。そこで彼女は思わぬ人物と出会い頭にぶつかる。その相手はなんとずっと捜し求めていた溜だった! 美和は思わず溜に抱きつき、カクテルを作ってほしいと頼む。ところが、溜は「ごめん。俺、もうバーテンダーじゃないから」と言い、その場を去ってしまう。
翌日、美和は溜がバイトしているという酒販売店を訪ねる。美和は昨晩ぶつかった時に壊れたメガネの弁償として、溜にカクテルを作らせることに。溜はしぶしぶ了承したかと思うと、いきなり外へ飛び出した! やがて、発砲スチロールの箱を手に戻ってきた溜は箱の中の氷を使い、鮮やかな手つきで一杯を作る。しかし、それはカクテルではなく、水割りだった。お酒の味も分からないような小娘だとバカにしているの…!? 美和は思わずカッとなるが、口に含んだ瞬間、その味わいに愕然となる。「これって水割りじゃない。水割りという名のカクテルだ…」
溜の腕を確信した美和は翌日、彼を祖父・泰三に引き合わせることを決意。その日泰三が行くことになっていた馴染みの老舗BAR「ラパン」に溜を呼び出し、カクテルを作らせる。ところが泰三は、杉山薫(荒川良々)や三橋順次(光石研)ら店のバーテンダーたちが作ったカクテル同様に、溜が出した一杯を「まずい」と斬り捨て…!
バーテンダー TOPへ
各話視聴率へ
2011年冬ドラマ(1-3月)TOPへ
タグ:バーテンダー
働いていた方が見ると、また違った角度から見れそうですね。