千葉真奈美(香里奈)は、設計部門に移ることを決意する。真奈美は、先輩社員の山賀亮介(眞島秀和)にその件を相談し、了承を得ると、誠治にも打ち明けた。就職に向けて間もなく最終面接に挑む誠治と、橋の設計をしたいという夢への一歩を踏み出した真奈美は、互いにエールを送り合い…。
一方、亜矢子(井川遥)は、姑の則子(鷲尾真知子)に謝罪する。亜矢子は、寿美子の病気のことで則子と口論になり、うつ病への偏見は医者の家の人間として失格だ、と言ってしまったのだ。だが則子は、亜矢子が拍子抜けするほど素直な態度で自分の非を認め、うつ病のことをキチンと勉強しておく、と返す。
誠一は、引っ越しするにあたり、会社側から外壁の塗り替えをするよう指示される。いくつかの業者に見積もりを頼んだ誠一は、その中の一社に40万円ほどで塗り替えをしてもらうことにする。
武家を訪れた亜矢子は、息子の智也(橋本智哉)が、医者になってうつ病を治してあげる、と寿美子に言っているのを聞いてしまう。則子が、寿美子のことを慕う智也の気持ちを利用して、医者になるよう丸めこんだのだ。亜矢子の怒りは収まらなかった。
大悦貞夫(大友康平)をはじめとする大悦土木の仲間たちも、最終面接に臨む誠治を応援していた。そして面接当日、誠治は、寿美子に見送られて面接会場へと向かった。
誠治が面接会場に到着すると、自宅から電話が入った。母からだと思い、電話に出る誠治。
ところが、電話の主は知らない男――寿美子に高額の印鑑などを売りつけた訪問販売員の相沢(ムロツヨシ)だった。電話の奥から聞こえる寿美子のただならぬようすに不安を抱いた誠治は、面接を受けずに自宅へと急いだ。
相沢は、やってきた誠治に寿美子が購入した商品の代金100万円が支払われていないことを告げると、1日でも早く都合をつけないと支払いが膨らむ、と凄んだ。その夜、誠治は、誠一にこの件を打ち明けた。誠一は、面接を受けなかった誠治を非難し、金を支払うことはもちろん、弁護士に相談する必要もない、と声を荒げた。
あくる日、誠治は、昨日の出来事を真奈美に打ち明けた。真奈美は、面接を受けなかったことを後悔している、という誠治に、誰かを守るために目の前のチャンスを捨てた行為は格好いいと思う、と告げる。
夜、帰宅した誠治は、そのまま西本家を訪ねた。誠治は、応対した幸子(坂口良子)に、寿美子がうつ病であることを切り出し、遺書を書いて自殺を図った、と告げる。訪問販売の件も幸子の差し金だと知った誠治は、母のことは何があっても絶対に自分が守る、と言い放った。すると幸子は、いつも幸せそうな寿美子のことが羨ましかった、などと言い出す。自分を犠牲にして、息子の和彦(横尾渉)に尽くしてきたのに軽蔑されるようになった、と続ける幸子。郵便物を取りに帰ってたまたまふたりの会話を聞いてしまった和彦は、そんな幸子の言葉に反発し、自分が優秀な息子を持った母親になりたかっただけだろう、と返す。和彦は、言う通りにしていれば嬉しそうだったから言えなかった、と幸子に言い残し、置いてあった自分宛の郵便物を手に取ると部屋を出て行き…。
あくる日、武家に再び相沢がやってきた。誠治は、不安そうな寿美子に、今日で終わりにするから心配しなくていい、と告げ、リビングのドアを閉めて玄関を開けた。誠治は、弁護士に相談すれば支払わなくていい、と言いながらも、相沢に100万円を手渡す。寿美子のために、早くこの件を終わらせたかったのだ。相沢は、誠治の目の前で一万円札を数えると、まだ渡していなかった商品だ、といって大きな封筒のようなものを置いて行く。
部屋に戻った誠治は、相沢が置いて行った封筒の中身を取り出した。出てきたのは、誠治の就職合格を祈願したお札だった。それをじっと見つめていた誠治の目から涙がこぼれ…。
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