野口は鬼頭学長(夏木マリ)にロシアのお土産と同時に、明真のメディカルツーリズム希望者リストと、ロシアや中国から招へいする医者リストを手渡す。今の制度では外国人医師を受け入れるのは無理だと話す鬼頭に、野口はすでに根回し済みだという。あまりに規模の大きな話に拒絶しようとする鬼頭だが、野口は無理やり書類を突き出した。
黒木慶次郎(遠藤憲一)の前には元同僚の高瀬清(渡辺いっけい)が現れ、重度の心臓病を患っている妻・春香(出口結美子)を治して欲しいと必死に頼み込んできた。しかし、高瀬を恨んでいる黒木はそれを一蹴。失意のあまり泣き出し、過呼吸になってしまった高瀬を朝田と伊集院登(小池徹平)が助けた。その後、高瀬から黒木との関係を聞いた2人。高瀬は黒木の元婚約者のオペにたずさわり、黒木を裏切った1人だったのだ。
入院中の北見里香(岩橋道子)のカテーテルを翌日に控えた黒木は、階段の途中で立ちくらみ、手すりに寄りかかった。その様子を見た荒瀬門次(阿部サダヲ)は、病名を問うが黒木は何も言わずに話をそらす。その頃、野口は何者かからある書類を受け取っていた。
屋上で1人、春香のカルテを見ていた黒木のところへ朝田が現れた。どんな事情でも患者を救うのが医者の仕事だと話す朝田に、その場を離れる黒木。医局で医学書を読んでいた冬実を見た伊集院は、自分がかつて朝田に言われた言葉をつかってさりげなく励ました。
里香のカテーテルが始まった。手際よく進めていた黒木だが、やがてひどい立ちくらみからミスを起こしてしまう。それによって患者の容態は急変、カテーテルでは治療不可能な状態になってしまった。外科を呼ぼうとする助手を止めるも、このままでは死んでしまう可能性もあり、呆然と動けなくなってしまう黒木。そこへ藤吉圭介(佐々木蔵之介)から事情を聞いた朝田、加藤晶(稲森いずみ)、伊集院、荒瀬、北川響(初音映莉子)が現れた。朝田らはすぐに配置につくとオペに取り掛かった。伊集院は黒木の横につきサポートに回る。朝田の「お前ならできる」という言葉に背中を押されるように、再び動き出す黒木。朝田たちチームドラゴンと、黒木らカテーテルチームが同時にオペをしている模様を、固唾をのんで見守る野口、藤吉、冬実。そして、オペは無事に成功した。
その夜、厚かましいお願いをしたと謝りに来た高瀬に、黒木は春香の症状を治すにはカテーテルでは無理だと言い、ここには最高のチームがあると朝田を紹介する約束をする。黒木は朝田の元へ向かうと、春香を治療して欲しいとカルテを差し出した。
後日、黒木の部屋を訪ねた伊集院は、黒木のカルテを見てしまう。それはもう手の施しようがないほど悪化していることを表していた。呆然とする伊集院と荒瀬。一方、理事会に参加していた鬼頭だが、会議中、野口が鬼頭の学長解任の申し立てをする。すでに根回し済みで解任は認められ、新学長に野口が就任された。
カンファ室でこれからのオペの予定を立てる加藤と藤吉。春香と世界的ピアニストのナターリア(Asya)の極めて難しいオペが同日になってしまうとわかり、日程をずらそうとする加藤だが、そこに朝田が外山誠二(高橋一生)と野村博人(中村靖日)を連れてきた。同じ頃、黒木が屋上で倒れていた…
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