千葉真奈美(香里奈)は、入院中の豊川哲平(丸山隆平)のことを心配していた。哲平は、見舞いに来た誠治と真奈美の前では明るく振る舞っていた。だが、この先のことを考えると哲平も不安なのではないか、と真奈美はいうのだ。誠治は、いつからでも再スタートできる、と真奈美に告げた。それは、かつて母・寿美子(浅野温子)が自分に言ってくれた言葉だった。
その寿美子は、病状も落ち着き、自分で薬のチェックもできるようになっていた。誠治は、姉の亜矢子(井川遥)にそれを伝え、あと少しで100万円貯まることを報告する。
そんなある日、亜矢子は、姑の則子(鷲尾真知子)と口論になる。則子は、亜矢子に内緒で武家を訪れ、智也(橋本智哉)の教育に手を抜いている、などと誠一(竹中直人)に吹き込んでいた。その際、寿美子がうつ病を患っていることを知った則子は、「隠したくなる気持ちもわかる」と亜矢子に告げた。それに反発した亜矢子は、自分も寿美子のようにいつでも子どものことを信じている母親になりたい、と返し、うつ病に偏見を持っている則子は医者の家の人間として失格だ、とつい言ってしまう。
別の日、自宅で経費の見直し作業をしていた誠治は、誠一と口論になってしまう。誠一が、大悦土木のことを見下したような発言をしたからだった。怒った誠治は、そんな態度だから会社で誰からも頼りにされないんだ、などと誠一に言い放った。
あくる日、仕事を終えて仲間たちと飲みに行った誠治は、誠一と口論になったことを話す。それを聞いていた大悦は、「何様のつもりだ!」と誠治を叱責した。例え親子でも、言ってはいけないことがある、というのだ。反省した誠治は、帰宅するとすぐに、誠一に謝り…。
翌朝、出社した誠治は、誠一に謝ったことを大悦に伝えた。誠治から、謝っても誠一は何も言わなかった、と聞かされた大悦は、照れているだけだからお前が親父を頼ってやれ、と助言した。誠治は、大悦の言葉に従って、就職活動を進める上でアドバイスしてほしい、と誠一に頼む。
誠治は、誠一とのことを真奈美に話した。真奈美は、そんな誠治に、付き合ってほしいところがある、と切り出す。それは、かつて真奈美の指示を無視しで現場で事故に遭い、土木の仕事を続けられなくなった五十嵐(でんでん)のアパートだった。真奈美は、部屋から出てきた五十嵐に、訪ねるのは今日で最後にすると伝える。真奈美の気持ちを理解していた五十嵐は、妻が探してくれた仕事に就くつもりだと言うと、もう自分を責めるな、と真奈美に告げた。
その夜、誠治は、誠一から就職活動のアドバイスを受ける。誠一は、履歴書の書き方や、面接試験の際に注意すべき点を助言した。寿美子は、そんなふたりの姿を笑顔で見つめていた。
別の日、誠治は、医療機器メーカー・ナミキ医療技研の面接試験を受ける。そこで誠治は、誠一から教えてもらった通り、自分の言葉で思いを伝えた。ほどなく、ナミキ医療技研からの通知が届いた。誠治が一次面接を通ったことを知った誠一は、小さくガッツポーズをした。
給料日がやってきた。目標の100万円に到達し、大喜びする誠治。真田勝也(嶋大輔)や塚本学(山本龍二)、手島信二(井上正大)ら大悦土木の仲間たちも、自分ことのように喜び、誠治を祝福した。
同じころ、武家には、訪問販売員の相沢(ムロツヨシ)が訪れていた。西本幸子(坂口良子)から寿美子の情報を得た相沢は、言葉巧みに彼女に近付き、幸子のときと同じように高額の印鑑を売りつけていた。
その夜、誠治は、真奈美と飲みに行く。帰り道、酔った真奈美は、山賀亮介(眞島秀和)にふられたことを誠治に告白すると、道端のベンチで眠りそうになりながら、「辞めんなよ、誠治」とつぶやき…。
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