一方、マリアの病状は予断を許さない状態だったが、マリアはまだ移植手術に納得していなかった。
美奈子がドナーになる以上、自分は不要だと感じた梨沙(上戸彩)は、荷物をまとめ岡田家を出て行く。
そんな頃、神谷凌(松田翔太)は、病院の医局に送られてきたファックスを見て愕然とする。そこには「健吾は臓器売買で肝臓を手に入れた。手術は中止すべきだ」と書かれていた。それを見た中島留美(北川弘美)が、槇原修一(稲垣吾郎)に電話をすると、修一は自分がファックスを送ったことを認めた。
神谷に呼び出された梨沙は、ファックスを見て驚くが、美奈子がドナーになるので、自分は手術はしないし、健吾から受け取った金は返すつもりだ、と話す。そして、久々にアパートに戻ると、そこには修一がいた。修一と話すうち、梨沙は修一が岡田和子(原田美枝子)から、金をゆすりとっていたことを知る。そして、修一のスーツの内ポケットにあった金をつかむと、部屋を出ていく。
同じ頃、健吾は、川本順二(杉本哲太)から梨沙が大きな荷物を持って歩いていた、と聞き、急いで自宅に戻る。が、すでに梨沙の姿はなかった。和子は、修一のところへ行ったのでは、と言う。それを聞いた健吾が、なぜ修一を知っているのかと尋ねると、和子は修一が手術を止めろと訴えに来たこと、そして、手術を認めてもらう代わりに金を渡したことを明かした。
健吾が、梨沙のアパートにやってくると、修一が現れた。健吾は梨沙の居場所を教えてくれと頼むが、修一はそれを拒否する。
アパートを後にした健吾が自転車を走らせていると、夜の橋の上にたたずむ美奈子の姿があった。その日の夕方、健吾は美奈子から、一緒にマリアの見舞いに行こうと誘われたが、断っていたのだ。自分をずっと待っていた美奈子に健吾は、気持ちは嬉しいが、無理してドナーになると言ったんだろう、でも、もう大丈夫だから、と声をかけた。すると、美奈子は、やさしくせずにはっきり言ってくれ、と自分に対する気持ちを言うように促す。健吾は、美奈子とは結婚はできない、と本心を明かした。
そして、自宅へ戻ると、修一から取り返した金を郵便受けに入れようとする梨沙を見つける。健吾に声をかけられた梨沙は、和子に返しておいてくれ、と金を渡すが健吾は受け取らない。と、梨沙は健吾のポケットに金を押し込んだ。そして、「離婚届、送るから」と言って、歩きはじめる。健吾は、梨沙を追いかけると、「戻ってきてほしい」と引き止めた。
翌日、健吾はマリアに、確かに自分と梨沙は契約結婚をしたが、梨沙は本気でマリアを助けようと思っている、その気持ちを信じてくれ、と話す。健吾の言葉を聞いたマリアは、梨沙とふたりで話したいと言う。そしてやってきた梨沙に、どうして他人のために手術が受けられるのか、と尋ねた。すると、梨沙は、死のうとしていた自分を健吾が助けたからだ、と答える。自分が生きているのは、健吾のおかげだと言う梨沙に、マリアは、手術を受けることを決心する。
そんな日の夜、梨沙の携帯に修一から着信があった。アパートに戻ってこないので心配していると話す修一に梨沙は、手術が終ったら戻るから、と言った。
後日、修一が再び送ったファックスが病院内で騒動となり、医師らが緊急会議を開くことになった。そこに出席した神谷は、意見を求められると、ファックスの内容には信憑性がない、自分は岡田夫妻と面談を重ねてきたが、ふたりは深い絆で結ばれていて、契約結婚なんかではない、と断言した。
その後、健吾は神谷を呼び出すと、梨沙をドナーにして手術をすることをもう一度考えてほしい、と頼む。神谷は、健吾と梨沙の気持ちを信じることにした、と言って手術を承諾した。
そして、手術の前夜、和子はマリアに付き添っているため、岡田家には健吾と梨沙だけになった。寝付けない梨沙は、健吾の部屋を訪ねると、クラゲの水槽のそばへ。そして、クラゲを見ているうちに、眠気がやってきた。そんな梨沙に健吾が、自分は別室で休むからと言って部屋を出ようとしたとき、梨沙が声をかけた。振り向いた健吾に、梨沙はTシャツをまくりあげると、「覚えといて、私のお腹」と言って腹を見せた。手術をすれば、腹に大きな傷が残ってしまうため、梨沙は、自分の今の姿を健吾に覚えておいてほしかったのだ。梨沙の気持ちがわかる健吾は、しっかりと覚えたと言って、梨沙を見据えた。
そして、手術当日。和やかななかにも、緊迫した空気が流れるなか、梨沙とマリアはストレッチャーに乗せられ手術室へ入っていった。
同じ頃、修一は、タブロイド紙の記者・岩井冴子(上野なつひ)と会っていた。
病院では、手術開始を示すランプが光り、健吾は和子とともに、祈るような気持ちでいた。
流れ星 TOPへ 各話視聴率へ
2010年秋ドラマ(10-12月)TOPへ
タグ:流れ星