明真に妊婦の佐藤理恵(星野真里)が転院してきた。理恵は胎児が出産と同時に脈拍が落ちてしまう病気にかかっているため、3週間後に帝王切開をして、生まれた新生児にするペースメーカーを埋め込むオペを予定していた。オペは取り出してから2分以内に終了させなければならないという加藤晶(稲森いずみ)の言葉に、伊集院登(小池徹平)、荒瀬門次(阿部サダヲ)ら医師たちに緊張が走る。
復帰予定の朝田もオペに参加させる予定だと告げた加藤は、書類の中に書かれていた理恵の夫の名前を見て顔色を変える。治療方法を説明するため理恵の病室を訪ねた加藤は、病室を出たところで理恵の夫・修一(吉田栄作)に呼び止められた。妻を助けて欲しいと話す修一はかつての婚約者で、仕事をとって加藤から別れを告げた人だった。
朝田の事故は自分をかばったからだと心を痛めていた真鍋徹(今井悠貴)は、藤吉圭介(佐々木蔵之介)に励まされ朝田の病室を訪ねた。ところが、朝田は徹の記憶もなくしていた。衝撃を受けながらも、病気と闘うことを必死に宣言する徹の言葉と涙に朝田の記憶が戻った。
理恵のオペのシミュレーションが行われた。同じ状況を作り、人形を使って実際の動きをしてみるが、加藤が器具を落とすなどのミスもあり、どうしても2分きることができない。気持ちが焦るばかりだ。そんな折、散歩に行こうとしていた理恵が加藤を誘った。理恵は自分や修一がどれほど子供を望んでいたかを話すと、病気にかかった自分を責め、子供だけはどうしても助けて欲しいと懇願する。
朝田の様子を見に来ていた加藤に、理恵の容態が急変したとの連絡が入った。3週間後まで待てないと判断し、翌日にオペを行うことに。朝田抜きでオペをやることを聞いた鬼頭学長(夏木マリ)は、失敗は許さないと、危ない場合は中断して北洋に回すように念を押す。不安を隠せない加藤だが、深夜の廊下で歩く練習をしている朝田を見かけた。数歩歩いては倒れ、起き上がっては歩き…と必死な姿を見つめる加藤。やがて、ベンチで休憩する朝田に声をかけた加藤は、オペが明日になったことを告げた。大丈夫だと言う加藤の不安を察した朝田は、お前なら必ず成功すると声をかけた。
翌日、加藤は修一に必ず助けると告げてオペ室に入っていく。胎児が取り出されてすぐにオペが始まった。なんとか2分をきって落ち着ける状況までもっていたが、そこで異変が起こった。大動脈縮窄症で、1時間以内に大動脈再建のオペを終わらせなければいけない状況に。がく然となり、動けなくなっていた加藤だが、見学室に駆けつけた朝田が術式を伝える。その言葉を受け、加藤が動き出した。そして、加藤はさらに難易度の高い術式で1時間以内にオペを終わらせた。
そんな中、鬼頭のもとに野口賢雄(岸部一徳)から荷物が届く。そこには野口にそっくりの顔が書かれたマトリョーシカとロシア語で「私は戻ってくる」と書かれたメモが入っていた。一方、病室で持針器を手にしていた朝田。その右手は細かく震えていて…。
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