この男の子は梶川の息子で、その母親は彼が毎月送金していた札幌在住のサワダミカコなのではないか――。折しも札幌出張が決まっていた平介は、サワダミカコに会おうと決意する。梶川が亡くなったことを彼女に伝えなければ、何も終わらない気がすると言い、直子も同行させようとする平介。が、直子はサワダミカコに会うのは平介自身のためではなく、亡くなった征子のためではないかと指摘し、同行を断った。
翌週、直子は相馬春樹(竜星涼)の子を妊娠したかもしれないという由梨絵(林丹丹)に付き添い、病院を訪れた。そのころ、平介はPTA役員会に参加。すると、ほかの役員たちが春樹の素行について担任の多恵子(本仮屋ユイカ)を責め立てた。春樹が女生徒を妊娠させたという噂は、すでに親たちの間にも広まっていたのだ。その女生徒が藻奈美(=直子)なのではないかと、ドキリとする平介。しかし、相手が別の女生徒だと知り、平介は胸をなでおろした。
由梨絵は流産した。直子は病院に駆けつけた春樹に、なぜ自分が由梨絵の相手ではないことを言わなかったのか訊いた。春樹は由梨絵が相手の素性を明かしたくないのなら、身代わりになってやろうと思ったと告白した。直子はそのまま春樹としばらく過ごした。直子は家に帰る前に、平介と会う前に気持ちを整理したかったのだ…。
一方、平介は多恵子とともに居酒屋店にいた。責任を取らされるのが嫌で、PTA役員たちの前で何も言えなかった…――多恵子は自分が教師失格だと言った。酔っ払った多恵子は平介にもたれかかり、そのまま眠りに就いた。平介は鼓動が高鳴るのを感じた。
やがて平介は札幌へと向かった。梶川が残したメモを頼りに、ラーメン店を訪れた平介は沢田美香子(朝加真由美)との対面を果たした。しかし、話をすることは何もないと言い、平介を追い返そうとする美香子。その時、帰宅した根岸文也(田中圭)の姿を目撃した平介の脳裏を、懐中時計の写真がよぎった。平介は文也を喫茶店に呼び出し、懐中時計の写真を見せた。
「確かに、あなたの想像通り、僕は梶川幸広の息子です。でも、今はまったくの赤の他人だと思っています」
梶川は文也が8歳の時、母と自分を捨てて家を出た。その後、母親が亡くなり、文也は伯母である沢田美香子夫婦のもとで育ったという。文也は経済的に苦労しながらも、自分を大学にまで行かせてくれた美香子たちに感謝していた。そんな文也に、平介は梶川の送金について話した。文也は一瞬驚きの表情を見せたが、平介を真っ直ぐ見据えて言い放った。「だからと言って、あの男を許す気にはなれません」
平介は写真を無理矢理文也に渡し、店を出た。平介はもやもやした気持ちを抱えながら、呼び込まれるままに風俗店へと足を踏み入れた。そのころ、直子は春樹を自宅へと呼び入れていた――。
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