2010年11月08日

モリのアサガオ 新人刑務官と或る死刑囚「絆」の物語 第5話

直樹を刺した少年は福田真也(今井悠貴)という少年で、夕子(釈由美子)と獄中結婚をした死刑囚の迫(津田寛治)が殺害した被害者の1人の弟だった。
少女(谷村美月)を夕子と間違えて刺そうとしたのだという・・・。
入院した直樹のもとへ真也の父・健吾(田口浩正)が詫びにやってきて示談金を差し出すのだが・・・。

健吾はひたすら直樹に謝り、どうかこのことは内密におさめてほしいといいながら半ば強引に直樹に示談金を渡して去って行ってしまう。麻美も直樹のもとへ駆けつけるが、直樹の無事にホッとするのも束の間、殺人事件が発生したとの連絡があり仕事に戻らなければならなくなってしまう・・・。それと同時に直樹に想いをよせる加奈(木南晴夏)も病院へ駆けつけ、麻美も加奈の存在を知る。制服が厚かったことが幸いし、直樹の傷は浅く2日ほどで退院できることに。

一方、刑務官の谷崎(ベンガル)は満の元へのあの少女が渡そうとしていた手紙を届ける。
満は手紙も見ずに受け取りを拒否しようとするが、谷崎が「口がきけない子だった」と話すと血相を変えて手紙をつかみとる。その差出人の名は“吉岡小春”。直樹の血で汚れた手紙を見て、満は直樹が少女をかばって刺されたことを知るが、手紙を一度は手に取ったものの、つき返し受け取りを拒否するのだった。

そんな中、置いて行かれた示談金を返すために福田家が営むとんかつ屋を訪れた直樹は、店の前で真也が両親の会話を立ち聞きしているのに遭遇する。「真也くんのお兄ちゃんもいい選手だったんだって?」という客に、「交通事故で死んじまいやがってね」と明るく返す健吾。
真也はその会話を聞くなり、走り去ってしまう・・・。真也の態度に疑問を持ちながら直樹は健吾に示談金を返そうとするが、健吾は返されたら困る!の一点張りを貫く。直樹は健吾の態度にも違和感を覚える・・・。そして翌日、直樹は若林から、福田家だけが迫の事件の被害者遺族の会に入っていないことを聞く。福田家に何があったのか・・・。

そんな想いを抱えたまま過ごしていたある日、運動場へ向かっていた満が直樹に「ありがとう」とつぶやく。何のことかわからず、満を見送る直樹。思わず、駆け寄り満に「何ですか?」と尋ねても、満は答えずに去ってしまう。しかし、直樹は満から言葉をかけられたことを少し嬉しく思うのだった。 そして直樹は、再び店を訪れる。

真也は直樹に謝り、健吾も「これからは笑顔だ!」と励まそうと、新しいグローブを真也に渡すが、そのグローブを見た真也はまた飛び出していってしまう。真也を追いかけた直樹は、1人でキャッチボールをしている姿を目撃、キャッチボールを2人で楽しむことで真也との距離を縮めていく・・・。

しかし、そんな2人を見た健吾は直樹に「これを限りにうちのことは忘れてほしい」と言う。「真也に事件のことを早く忘れさせたいから、思い出させるような人には会いたくない」と・・・。直樹は思わず、「まるで事件から逃げているみたいだ。それが真也くんを追い詰めたのでは・・・」と口にしてしまうが、そんな直樹に健吾は被害者遺族として「事件を忘れることでしか生きる術がなかった」のだと話し出す・・・。

はじめは長男を失った哀しみにくれ、他の遺族とおなじように迫を憎み死刑を望んでいた。
しかしその後、それ以上の苦しみが襲ってきたのだと・・・。興味本位ですりよってくるマスコミ、あからさまに同情とあわれみを示してくる世間・・・。死刑判決にしても、犯人を殺してやるから納得しろと一方的に言われたみたいで冷たさを感じたと・・・。
迫が反省しようがしまいが、どうせ息子はかえってこないのだから関係ない。
事件をなかったことにして生き直すのはそんなに悪いことなのか?と・・・。

直樹は何も言えなくなってしまうが、そこへ真也が飛び込んでくる。
「兄ちゃんは交通事故で死んだんじゃない!殺されたんだ!!!母ちゃんだってお風呂で泣いてるんだ!新しいグローブなんかいらない、お兄ちゃんが使っていたのがいいって言ったのに!」事件を忘れようとするあまり、真也は壊れかけていた・・・。

真也の泣き叫ぶ姿を目の当たりにした健吾はある決意を固め、拘置所へ向かう。
刑務官ともめている健吾を偶然、目撃した直樹は健吾の決意を聞いて驚く。
健吾は迫に面会をしたいのだという。息子を殺した迫に面会をして前に進みたいと・・・。

死刑確定囚と被害者遺族の面会を認めた前例はない。
死刑囚の気持ちの安定を妨げる可能性がある場合、面会は認められないため、家族や近しい者以外の面会は認められない傾向にあるのだ。面会は不可能かと思われた。

しかし、そのやりとりをしていた迫の妻・夕子(釈由美子)が私からも許可してほしいと頼みこむ。これが迫が変わるチャンスのような気がするのだと夕子は言う。
直樹と若林の必死の主張もあり、極めて例外的なことだが、所長から面会の許可が遂に出る。

迫と面会した健吾はまず最初に、「息子が嫁さんを傷つけようとしてすまなかった」と謝る。突然の被害者家族の面会と詫びに迫は驚くものの、悪態をつき、「死刑になるまでは楽しんで生きてやる」と言い放つ。しかし、健吾はただひたすら迫に向かい合い迫の顔を見続ける。
面会は迫が興奮し悪態をつき続けたために中止に・・・。

しかし数日後、健吾が迫の死刑停止を求めて法務大臣に上申書を提出したらしいという知らせが・・・。直樹も刑務官たちも、さらに迫もそれを聞いて驚くが、真也から直樹に届いた手紙には、福田家の再生の兆しが書かれていた。

健吾は「これからは迫と一緒に生きていく」といったという・・・。その意味は、“これからは哀しみも憎しみも背負ったまままっすぐに生きていく。だから迫には勝手に死んでおしまいにして欲しくない”と。直樹は被害者遺族の複雑な感情をまた一つ知り、思い悩むのだった。

ある日、出勤中の直樹をあの少女・吉岡小春が呼び止める。
吉岡小春は実は、渡瀬満の妹だったのだ。
直樹は満に彼女からの伝言を手話で伝える。
その意味は、「お兄ちゃん、生きて・・・」という意味だった。それをみた満は蒼白になり・・・。


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