誠治は、武家から出た家庭ゴミをアルバイト先の大悦土木まで運び、会社のゴミと一緒に捨てさせてほしいと社長の大悦貞夫(大友康平)に頼んだ。大悦は、家庭ゴミと違い、事業所のゴミは有料で引き取ってもらっていることを誠治に告げながらも、事情を察して特別に許可した。千葉真奈美(香里奈)は、そんな誠治のことを心配し、声をかけた。誠治は、努めて明るく振る舞いながらも、近所からのいじめが母の病気に関係していることを彼女に打ち明ける。
誠治は、寿美子がキチンと薬を飲んでいるかどうか確認するために、昼休みの間にアルバイト先から一旦家に戻ることにした。さらに、アルバイトを終えると、今度はハローワークへと駆け込んだ。
アルバイト仲間の豊川哲平(丸山隆平)は、誠治の作業を代わりに引き受けて先に上がらせるなど、何かと気遣っていた。そんな折、豊川は、好意を寄せている大悦土木の事務員・星野あかり(岡本玲)が合コンに出かけることを知る。今度の相手は弁護士だという。実はその合コン相手とは、西本幸子(坂口良子)の息子・和彦(横尾渉)だった。
誠治は、アルバイトと寿美子の世話に追われながら、就職活動を続けていた。だが、無理がたたり、とうとう倒れてしまう。それでも誠治は、アルバイトを続け、面接の準備や寿美子の世話を続けた。ふらつきながら作業を続ける誠治を見た真奈美は、それを止めようとした。が、それでも作業を止めようとしない誠治に、つい怒鳴ってしまう。真奈美は、かつて自分の現場で起きた事故のことをいまも引きずっていたのだ。
ある日、和彦に出会った誠治は、彼に相談を持ちかけ、寿美子がいじめられるようになった原因を知る。どうやらそれは、武家が引っ越してきた当時に開かれた、親睦会での誠一の発言がきっかけらしい。誠一は、住宅ローンで苦労しているご近所に対して、月5万円の家賃で住んでいることなどをベラベラしゃべったというのだ。誠治と亜矢子は、誠一の軽率な言動を責めた。しかし寿美子は、お父さんを責めないでほしい、と誠治に告げ…。
別の日、とある会社の一次面接を通った誠治は、二次面接を受けることになっていた。が、誠治が大悦土木を出ようとしたそのとき、寿美子から電話が入った。薬が見当たらないのだという。誠治は、待っていてほしい、と言っても聞かない寿美子にいらつき、今回だけは邪魔しないでほしい、と言って電話を切ってしまう。
誠治は、面接の順番を待っている間も、寿美子のことが気になっていた。家に電話しても寿美子は出なかった。心配になった誠治は、面接を受けずに家に戻った。寿美子が家にいないことを知った誠治は、近所を探しまわるが見つからなかった。
しばらくすると寿美子が戻ってきた。薬を分けるためのケースを買いに行っていたのだという。見つからないと言っていた薬は、エプロンのポケットに入っていたらしい。誠治は、そんな寿美子に、もう親父や母さんの犠牲になるのはうんざりだ、と言い残して出て行く。
誠治は、飲んでいた大悦土木のメンバーと合流し、カラオケボックスに行く。そこで誠治は、精一杯明るく振る舞いながら、寿美子の病気のことを皆に話した。が、とうとう堪え切れなくなり、面倒を見るのはもう無理だ、いまおふくろがいなくなったら多分ホッとすると思う、と言って泣き崩れた。
帰宅した誠治は、寿美子のようすをうかがった。寿美子は、リビングのソファーに、不安そうな表情で座っていた。誠治は、そんな寿美子の横に座り、いつものように彼女の手にハンドクリームを塗ってやり…。
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