ファックスの送り主は、元詐欺師と自ら名乗る相良俊也(佐藤貢三)。相良は、かつて自分の作った曲が作曲家の西本健一(島津健太郎)に盗作され、現在行われている「アジア芸術祭」の公式ソングとして使われていると訴えていた。
白石弘(小日向文世)に判断を求められたサブキャップの赤坂衆(小出恵介)は即座にシュレッダー行きを指示。と、寝ていた蒼山が起きて止める。そして、赤坂に盗作問題を調べるよう命令した。
そこに、黒井彰(平山浩行)が現れた。黒井は、先ほど発生した鉄道の人身事故の取材を遊軍に依頼する。誤って、線路に落ちた宇野多恵(田島令子)が、近くにいた女性に列車がくる直前に助けられたのだ。黒井は宇野から話を聞き、美談としてニュースで流して視聴率を稼ごうという腹づもりらしい。
蒼山は、その事故で遅刻していた奧澤緑(相武紗季)に宇野のコメントを取ってくるよう命令。
さらに、蒼山は盗作取材を赤坂と白石。残りのメンバーで人身事故の起きた現場に行くよう人員を振り分けた。蒼山自らも取材に向かおうとすると、総務課の長沼一枝(山野海)が立ちはだかる。長沼は、蒼山が溜め込んでいる書類をすぐに提出するよう求めてきた。取材に赴きたい蒼山だが、書類整理で引き止められてしまう。
とある病院で、緑と紫村健(小柳友)が合流。転落した際の怪我の治療に来ていた宇野に話を聞く。宇野は、現場に片方の靴を残して去った自分を助けてくれた若い女性を捜して欲しいと2人に頼む。
事故現場に向かった黄田功(要潤)と桃井が帰ってくると、長沼の厳しい監視のもと、蒼山は不平たらたらで書類整理をやらされている。そこに、緑と紫村が宇野を伴って戻った。緑が宇野の協力で作った、現場から立ち去った女性の似顔絵を見せると蒼山が飛びつく。また、奥澤は宇野が女性を捜してくれた人に100万円の謝礼金も出すと伝える。
しかし、黄田はプライバシーの問題で似顔絵は公開出来ないと指摘。蒼山は精巧に描かれた似顔絵に引っかかるのだが、長沼の監視は厳しい。遊軍取材班では仕事がはかどらないと、長沼は蒼山を会議室で作業させる事に。
その頃、赤坂と白石は相良と会っていた。相良は詐欺で捕まった刑期を終え、今はリンゴ園で働いている。リンゴに舌鼓を打つ白石は、問題の曲を西本が公式発表する前に相良が演奏した証拠を追うと約束。
CTNのニュースで宇野の話が放送されると、謝礼金目当ての人々が集まって来た。
そんな中、事故のあった駅近くのシューズ店で働く女性が有力な情報を提供。事故当日、片方の靴しか履いていない女性が店で買い物をしたというのだ。黄田たちは店に設置された防犯ビデオを確認しに行く。
西本が公式ソングを発表する前に、相良が作曲した証拠を探していた赤坂と白石は、過去のニュース映像を見つける。そこには服役していた相良が、刑務所の法務相視察時に、演奏している姿が映り込んでいた。
どうやら、相良の話はウソではなかった様子。赤坂と白石は、相良と西本の接点を探る事に。
テレビでは流せなかった宇野を助けた女性の似顔絵が、手には火傷の跡があったとの情報つきで、あるホームページに掲載された。
話を聞いた蒼山は、長沼の監視を振り切って宇野の家に向かう。蒼山は助けてもらったという一瞬の出来事なのに、宇野が女性の顔や特徴を克明に覚えていた事が気になっていた。
しかし、宇野は自分の記憶力が良いだけだと取り合わない。シューズ店の防犯ビデオに映っていた女性も似顔絵に酷似。蒼山は、宇野は女性のことを知っているのではないかと疑う。
そんな時、奥澤は似顔絵の人物を知っているという女性に会う。女性の名前は時田弘美(岩田さゆり)。しかし、時田はバスの転落事故で亡くなっていると言う。
黄田たちは、似顔絵の目撃情報が多い地区にあるコンビニの店長に話を聞く。すると、店長はアルバイトの新山明日香(岩田:2役)の履歴書の写真を見せて彼女に間違いないと言い切る。肝心の新山は、このところ無断欠勤が続いていた。
遊軍は、時田と新山の過去を調べ始める。すると、時田が死亡したバスの乗客名簿には新山の名も確認された。また奥澤は、時田がかつて教師をしていた宇野の教え子だったことを突き止める。黄田は、見た目がそっくりな時田と新山がバス事故の際に入れ替わったのではないかと推理。
蒼山たちは宇野に会い真相を尋ねる。すると、宇野は全てを話し出した。
時田は一家心中を生き残った娘で、事件以来、笑顔を失った。宇野は自分が傍にいるからと励ましたのだが、時田の深い悲しみはいえなかった。数年後、バス事故で時田の死を知り、傍にいられなかったことを後悔した宇野。
ところが、その時田が目の前に現れたのだ。当時の約束を果たしたいと宇野が語っていると、紫村に警察から電話。なんと、新山ならぬ時田が老人をターゲットにしたひたくり事件の犯人として逮捕されたのだ。
宇野は慌てて警察署に向うのだが、時田と話すことは出来なかった。そんな宇野に、蒼山は手紙を書くよう提案。宇野の手紙は時田の心をほぐし、頑なに拒んでいた供述を始めた。
赤坂と白石は、相良の作品が盗作された事実を突き止める。しかし、全ては状況証拠だけでニュースで扱うほどの信憑性は見出せなかった。黒井に報告する赤坂は、11年前に蒼山が関わった事件の真相を聞く。その赤坂に匿名の電話が入る。男は赤坂が独自に追っている代議士の献金疑惑についての重要な証拠を持っているという。
その頃、白石は蒼山に11年前の事件で死んだ男の息子が出所したと伝えて…。
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