蒼山が引き付けられたのは8年前に起きた現金輸送車襲撃事件に端を発した記事。当時、銃で足を撃たれ、先月亡くなった警備員の息子・小林正行(屋根真樹)が、逃走中の事故で死んだ犯人・松田浩二(岡田義徳)を民事で訴えようとしていたのだ。
遊軍取材班に戻った蒼山は、不慣れなパソコンを赤坂衆(小出恵介)に打たせて事件を探る。蒼山は、逃走中に死んだ松田が劇団員で、主役に抜擢された舞台の初日に強盗をしたという記事に引っかかる。赤坂も疑問を感じるのだが、黒井の指示は結婚報道の準備。しかし、蒼山は遊軍取材班のメンバーに、強盗事件を掘り下げると告げ、結婚報道の準備を赤坂に押し付けてしまった。だが、白石弘(小日向文世)と紫村健(小柳友)が蒼山に巻き込まれるのはごめんだと進んで結婚報道の準備に回ってしまったため、赤坂は強盗事件も手伝う事になる。
奥澤緑(相武紗季)を伴った赤坂は、早速、訴えを起こそうとした小林の話を聞く。最初の訴えは取り下げたが、これからも死んだ犯人の家族に訴え続けると言う小林に、奥澤は感情移入してしまう。
蒼山は桃井祐(遠藤雄弥)と松田の母・公子(佐藤直子)に会いに行く。蒼山は、公子が趣味で焼き物をやっていて、松田にも渡していた事を知った。
黄田功(要潤)は、松田が所属していた劇団の団員、鮎川玲子(出口結美子)を取材。鮎川によると、松田は傲慢で協調性がなく、団員とのトラブルも絶えなかったらしい。
蒼山と桃井は、8年前の事故現場へ。そこで事件の日になると、松田の事故現場にティッシュに包まれたコーヒー豆が置かれているとの情報を得る。また、事故を起こしたバイクには同乗者がいて、松田のバッグを持って逃走したらしい。
一方、藤光のマンションに張り付いていた白石は、帰って来た本人に他社を蹴散らして質問をぶつける。それは、藤光本人が人気を回復するために自らマスコミに結婚の噂を流したのではないかというぶしつけなもの。この質問のせいで、CTNは結婚会見から閉め出されそうになってしまう。
蒼山は黒井に呼び出されるが、平然としていた。それよりも気になっているのは、事故現場のコーヒー豆。蒼山は、手がかりを求めて松田が当時交際していた吉川理恵子(吉田羊)に会うのだが取材拒否されてしまう。その時、蒼山は吉川に子供がいることを知った。
蒼山は松田との子供かもしれないと考え、もう一度、吉川に会いに行く。しかし、吉川はコーヒー豆に心当たりはなかった。さらに、松田が事件前は毎晩遊び歩いていて、家に帰って来ない日々が続いていたと言う。
蒼山が吉川のアパートを出ると桃井が来た。桃井によると、松田は演劇評論家に事件当日の舞台は必ず見に来て欲しいと頼んでいた。また、舞台前は毎日、夜通しで稽古をしていたらしい。吉川の証言とは食い違っていた。
蒼山と桃井は、松田の深夜の稽古を鮎川に聞くのだが、心当たりはなかった。鮎川は、劇団が借りているスタジオの管理人、今野真一(木村栄)にも尋ねるのだが、知らない様子。だが、帰り際、蒼山は今野が管理人室でコーヒー豆を挽いている姿を見た。
深夜の事故現場で張り込む蒼山と桃井。奥澤も合流する。と、そこに今野が来た。
コーヒー豆の主は今野だった。蒼山は、管理人室に松田の母が作ったカップがあることも確認していた。そして、蒼山は松田と吉川の間に子供がいることを今野に告げて、知っていることがあったら教えて欲しいと現場から立ち去った。
次の日の夕方。CTN報道局は藤光の婚約会見の準備でごった返す。そんな時、今野が遊軍を訪ねて来た。そして、カメラの前で事件の真相を語る。今野は、深夜の稽古場所を提供することで松田と知り合った。その後、松田は自分の舞台初日に今野が現金輸送車襲撃を企てていることを知る。事件当日、今野の姿がないことを危惧した松田はバイクで事件現場へ。逃げ遅れた今野を助けた松田は、途中で事故を起こして亡くなってしまった。その際、今野は松田から持っていたバッグを託されていた。つまり、松田は事件とは無関係。話を終えた今野は、蒼山にバッグを渡す。そして、今野は警察に出頭。
聞いていた赤坂は黒井に掛け合い、婚約会見の前に今野の独占告白をスクープとして放送するよう頼み込む。放送まで残りわずか。遊軍取材班は総力を挙げて編集に取り組み、なんとか放送に間に合わせた。
蒼山は吉川にバッグを届ける。中には松田が渡すことが出来なかった婚約指輪が入っていた。遊軍に戻った蒼山は、メンバーと軽い打ち上げ。そんな蒼山に、赤坂がなぜひとつの事件を深く掘り下げるようになったのかと疑問をぶつける。11年前の事件がきっかけかと尋ねる赤坂を否定する蒼山だが…。
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