一方、直子は藻奈美の彼氏・相馬春樹(竜星涼)をきちんとふることを決意。春樹に「お父さん(=平介)に心配をかけるわけにはいかない。今はお父さんのそばにいて、身の回りのお世話や家事をしてあげたい」と告げ、別れを切り出す。ところが、春樹は「お父さんとオレと、どっちが大事なんだよ!」と激昂。「それじゃまるでオフクロさんの身代わりじゃないか。お母さんみたいな生き方はイヤだって、言ってただろ!」とはき捨てる。初めて藻奈美が自分の専業主婦としての生き方を否定していたことを知り、激しいショックを受ける直子。そんな中、同窓会のことを知った直子は迷った挙句、“藻奈美”として出席することに…。
同窓会に参加した面々は、大学時代の思い出話に花を咲かせていた。ひたすら藻奈美として振る舞いながら、若かりしころの思い出話に耳を傾けていた直子の脳裏に、ふと藻奈美が失ってしまった未来のことがよぎる。藻奈美はどんな人生を送りたかったのだろう…。どんな恋をして、どんな結婚をしたかったのだろう…。直子はもしも藻奈美の魂が肉体に戻ってきたときに困らないよう、勉強に精を出すことを心に決める。平介はそんな直子をただ見守るしかなかった…。藻奈美とも直子ともいつも一緒にいるようで、どちらとも一緒でない――以前からつきまとっていた不思議な気持ちが、平介の中で膨らんでいた。
しばらくして、平介のもとに死亡したバス運転手・梶川幸広(吹越満)の妻・征子(堀内敬子)から連絡が入った。「梶川が事故を起こした原因がわかりました」。その言葉に誘われ、平介は征子に再び会ってしまう。平介に会うと早々に、征子は梶川の通帳を差し出した。そこには、梶川が札幌に住むサワダミカコという女性に毎月10万以上の金を3年半にもわたり送金していたことを示す証拠が残されていた。梶川は征子と結婚する前、札幌で別の女性と結婚生活を送っていたというが、サワダミカコがその女性かどうかは分からないという。
「調べてもらえませんか。この女のこと」
涙ながらに訴える征子を前に、平介は彼女を助けてやりたいという衝動にかられながらも、承諾の言葉を飲み込んだ。しかし、その手には征子から手渡された通帳と、梶川によって記されたサワダミカコの住所と電話番号のメモが残されていた…。
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