被害者の両親による復讐殺人か?
自らの汚名を返上するため、右京と薫は真犯人探しに乗り出すが…。
2005年1月19日(水)
第11話 「ありふれた殺人」
路上で寝ている男を注意した薫(寺脇康文)は、その男から20年前に人を殺した、と突然告白される。小見山(信太昌之)というその男は、20年前、当時高校生だった坪井里子(小林千恵)を殺害。事件は5年前に時効が成立、民事の時効も1カ月前に成立していた。その小見山がなぜ今ごろ自首したのか。右京(水谷豊)や薫に問い詰められた小見山は、誰かに狙われている、というだけで…。
伊丹(川原和久)ら捜査一課の取り調べに対しても「誰かが自分を殺そうとしている」と脅えるだけで取り付く島がない。が、その一方で遺族に謝罪する気はまったくないらしい。結局、「俺はもう罪人じゃない」とうそぶく小見山は、怒る薫をよそにさっさと署から出て行ってしまう。
薫は右京に誘われるように20年前の里子殺害事件を改めて調べることに。当時担当だった港(清郷流号)によると、里子に目立ったトラブルがなかったことが逆に捜査を難航させたとか。その港にとっては刑事になるきっかけになった事件だという。
里子の父・貞一(上田耕一)が特命係にやってきた。里子を殺した犯人を教えて欲しいという。どうやら小見山が自首したという報道を見たらしいが、当然復讐を防ぐため教えるわけにはいかない。里子を殺されたショックに貞一の妻・幸子(吉村実子)は手首を切り自殺未遂までしたという。そんな苦しい胸の内を語る貞一に、同情する薫は唇を噛む。
小見山が何者かに殺害された。遺体の状況から手口が20年前の里子の殺し方と酷似していることがわかる。ということは、里子の両親が復讐殺人を?だとしたら、どうやって小見山が犯人だったということを知ったのか…。
小見山が殺される直前、薫が貞一夫婦の自宅を訪ねていたことが判明した。が、さすがに自重した薫は家の前まで行ったものの、貞一らとは会わずに引き返したという。とはいうものの、時間的には薫から小見山の名前を聞いた貞一らが恨みを晴らすことは可能だ。さすがの薫も一言もない。
小見山殺害が薫の責任ではないことを証明するには、貞一らが犯人でないことを証明するしかない。右京は落ち込む薫を元気付け、小見山を殺害した犯人を探すことに。
小見山が殺された現場からは2つの他人の指紋が検出されていた。一つは犯人のものに違いないが、もう一つは…。右京らは小見山の隣室に住む鈴木(正名僕蔵)という男の証言で、事件直前小見山が中年の男と言い争っていたことをつかむ。その男が怪しいが…。
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