男は浦沢豊秋(ベンガル)と名乗り、自分は昨夜人を殺してしまったと、ごく当たり前のような口調で告げたのだ。仰天した二人が問い質したところ、飯島(加藤満)という知り合いの男とバーで飲んでいて、些細なことから口論となってしまったという。そして、店を出て近くの高架下でもみ合いになり、突き飛ばしたはずみに飯島は頭を打って死んでしまったと浦沢はいうのだ。
あやと成増は、浦沢に案内をさせて件の現場に向かう。ところが、死体はおろか、その痕跡すらどこにもない。ただ、念のために成増が飯島の安否を確認したところ、家に帰っていないことが判明する。
翌日、あやは高原副部長(蟹江敬三)に呼ばれる。浦沢から電話があって、ぜひあやに会いたいと言ってきたというのだ。高原によると、浦沢は、京都の日本画壇の重鎮だった故・浦沢友康の息子で、以前から面識があるという。あやは俄然興味をかきたてられ、会うことを承知する。
その日、あやと高原はレストランで浦沢と対面する。浦沢は、僕が飯島を殺したことは間違いないと言い募るが、浦沢の落ち着き払った態度から、あやには彼が人を殺したとはどうしても思えない。
そのころ、浦沢が飯島を殺したとされる現場から数キロ離れた場所で変死体が発見され、成増も現場に駆けつける。そして、変死体は所持していた免許証から飯島だと判明するが…。
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