朝田もバチスタチームも終わりだという噂を耳にした伊集院登(小池徹平)はいたたまれない。しかし、鬼頭教授(夏木マリ)はバチスタ手術に関する論文で北日本大学に先を越されれば、加藤は失脚、バチスタチームは解散となり、朝田を救命救急部に手に入れやすくなると期待していた。そして、鬼頭は朝田に、バチスタチームのことで話があるから、時間を取ってほしいと告げる。
野口は加藤に明真大学がバチスタ手術を行う情報が、北日本大学に漏れていたのではないかと追及。加藤は焦るが、来週には2人目のバチスタ手術を行い、論文の内容にも新しい切り口を加えると言う。そんな加藤に、野口は論文で北日本大学に先を越されるようなことがあれば、明真大学を辞めてもらうことになると告げた。
そんな中、藤吉圭介(佐々木蔵之介)がナースステーションにカルテを取りに行くと、里原ミキ(水川あさみ)の様子がおかしい。バチスタ手術の際の看護師の権限を越えた医療行為については一件落着したはずだと言う藤吉に、ミキはそのことではないと言い、自分と霧島との関係について語る。実は、霧島とミキは異母兄妹だった…。
霧島の父は大病院を経営する医院長。ミキの母親はその愛人だった。正妻と離婚した後、医院長はミキを認知し、母親とともに霧島家に引き取った。だが、ミキたちは霧島家で家政婦同然に扱われる。やがて、ミキは高校を卒業して、看護学校へ行くことを決心した。看護学校を卒業し、北日本大学で看護師として働き始めたミキは初めて朝田の姿を見かける。教授たちに反抗的で手に負えない朝田だったが、霧島は彼の天才的な腕を高く評価し、自分の論文症例の執刀医を任せていた。
だが、ある日のオペ中に朝田と霧島は意見が対立。執刀医は自分だと言って、意見を貫いた朝田の判断で患者は救われる。その後、霧島はミキにもう朝田には近づくなと忠告。朝田と自分を比べられるのが恐いのだろうとミキから指摘された霧島は激怒する。
そんなある日、学会の懇親会に出席した霧島に代わって、患者を診ていた後輩の医師が診断ミスを犯した。患者の容態は急変し、当直を務めていた朝田が手術するが、死亡。教授に事情を聞かれた霧島は、担当医の欄を朝田の名に書き換えたカルテを差し出し、彼の誤診だと偽る。朝田は反論しようとするが、教授は日頃から反抗的だった彼よりも、霧島の言葉を信じた。
この事件を機に、朝田は医局を捨てて、NGOへ。ミキも辞表を出して、彼の後を追う。やがて、二人は帰国するが、霧島の根回しもあって、朝田を受け入れてくれる病院などなかった。そんな時、朝田をスカウトしに現れたのが、加藤だった。
全てを聞いた加藤は霧島と会う。霧島はなぜ朝田などに頼ったのかと言い、加藤に別れを告げた。雨に打たれて嗚咽する彼女の前に朝田が現れ、傘を差し出す。医局に戻った加藤は朝田に、霧島と付き合っていたことを告白した。
鬼頭から荒瀬門次(阿部サダヲ)はバチスタチームには参加できないと告げられた朝田は、伊集院に彼のことを調べるよう、命じた。すると、かつて荒瀬がある麻酔導入新薬に関する論文に関わっていたことが分かる。その薬は開発当初、心臓に悪影響をもたらすことが問題視されていた。だが、医局員たちは教授の指示を受けて、多額の金品と引き換えにデータを偽装。新薬は認可されたが、トラブル続発でほとんどの病院が使用を中止した。だが、荒瀬のいた大学病院はさらに何十例も使用し、多数の患者が死亡。荒瀬はそんな人体実験に関わった男だったのだ。
鬼頭は朝田に、荒瀬がチームに入ることはなく、バチスタ2人目は切れないのだから、ERに来るよう、告げる。だが、朝田は荒瀬に、バチスタチームに入れと頼んだ。断る荒瀬に朝田は、最高の麻酔医なら最高の外科医と組みたくなるはずだと言う。そして、過去など関係なく、バチスタに必要なのは腕の立つ麻酔医だと、チームのメンバーや鬼頭たちを前に宣言した。
その後、あるホテルに出向いた朝田は、霧島と偶然再会する。
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