その折、商社マンの十河が無残な死体でゴミ置き場から発見された。現金は残されているものの、携帯電話や手帳などはなくなっている。十河の死体からホテルのカードキーを見つけた倫太郎(渡瀬恒彦)と直樹(井ノ原快彦)は、十河が滞在していたホテルへ向かう。部屋を捜査していた倫太郎は、部屋のメモに残されていた「ヒミコ」という文字に疑問を抱く。
青柳(吹越満)と矢沢(田口浩正)は十河の自宅マンションを調べるが、かなり荒らされており、すでに何者かが侵入していたようだ。商社のエネルギー開発課、という大金が動くビジネスに携わっていた十河。仕事がらみの犯行の可能性もある。
村瀬と志保は十河が生前、空手の有段者で同僚の泉川とケンカしていた事実をつかむ。ビジネスではなく、泉川の婚約者をめぐってのトラブルらしい。泉川という名前をどこかで見たような気がする村瀬だが記憶をたどってもすぐには思い出せない。
村瀬らから連絡を受けた倫太郎と直樹は泉川のもとへ向かう。その泉川によると、勝手に十河が泉川の婚約者で、大学理学部の准教授・美奈代に想いを寄せていたらしい。あくまでも十河殺害を否認する泉川だが、倫太郎がつぶやいた「ヒミコ」という言葉に少なからず反応をみせる…。
その後の調べで「死の商人」と呼ばれる危険な仲介人が来日していることがわかった。十河と何らかのつながりがあったのだろうか。
一方、美奈代から話を聞いた倫太郎と直樹は、美奈代が新種の微生物を研究しており、その成果を盗まれる危険にさらされている事実をつかむ。そして美奈代も「ヒミコ」という言葉に反応を見せるが、心当たりはないという。
青柳の報告を聞いた村瀬は、黒沢が「死の商人」を追っていたのではないかと推理。黒沢が張り込んでいたマンションを調べると、泉川が借りている部屋があることがわかる。さらに十河の死体発見現場と黒沢が転落したビルは目と鼻の先。黒沢が何者かに落とされたのだとしたら…。
泉川が二つの事件のカギを握っているはず。村瀬、青柳らは泉川を中心に捜査を進めるが、一方で倫太郎は泉川と美奈代が反応した「ヒミコ」という言葉が引っ掛かっていた…。
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