そのころ、東雲は生徒の来宮琴(野口真緒)と熱田水(相楽樹)から「新しい教祖様になってほしい」と頼まれていた。2人は先日東雲をめがけて瓶を落とした張本人で、その目的は学園内で噂されている“東雲の不思議な力”を試すことだったという。しかし、東雲は彼女たちの申し出をきっぱりと断る。
その夜、星崎は南熱海新聞の記者・徳留幸介(森下能幸)に声を掛けられ、月代に関する情報を得る。なんでも月代は12歳のころに小型航空機事故に巻き込まれ、ただひとり無傷で生還したらしい。その時に霊的な啓示を得た彼女は、その体験と霊的な予知をネット上に公開。たちまち中高生の間で密かな話題を呼び、宗教団体に発展していったというのだ。星崎の前で宗教サイトの入り口を開いてみせる徳留。だが、先に進むために必要なパスワードは入手できていないという。
この宗教団体がバス消失事件解決の手がかりになる、と感じた星崎は捜査を続行。バスの運転手・新宮寺有朋(山中聡)から、宗教団体に入るとパソコン上にバーチャルな海ができ、教祖からのメッセージが入った瓶『ボトルメッセージ』が流れつくと聞く。さらに噂では、約3日前に月代が帰ってくるという予言メールが流れてきたというではないか!
そんな折、犬塚発見(少路勇介)が新設堤防に関する資料を入手した。建設計画申請書には甘利市長(団時朗)の署名と捺印があるものの、実際に提出した人物はわからないそうだ。しかし、申請書を見た北島は筆圧による窪みを発見。その部分をシャーペンで塗り潰すと、レミー(二階堂ふみ)の名前が浮かび上がる。
まもなく、星崎は東雲からメールでバス消失地点に呼び出された。罠だと確信しながらも現場へ向かった星崎は、背後から何者かに殴られ昏倒する。その人物はなんと四十万新也(山ア賢人)だった! 彼はレミーに堤防工事のことを頼んだ人物で、星崎の捜査力に脅威を感じていたのだ…。やがて意識を取り戻した星崎は、「2」とはバス消失事件が目的を同じとする2つの事件のひとつで、2番目の事件であることを意味するのではないかと考え始める。
あくる日、星崎は新宮寺から事件にこれ以上関わらないでほしい、と釘を刺される。「あなたはラインを越えていますよ」――東雲も口にした“ライン”という言葉に鋭く反応する星崎に、新宮寺は謎めいた言葉を残した。「踏み込んではいけないところに足を踏み入れてるってことです。3年前のあの日、僕はそのラインを越えてしまったのかもしれない」。
一方、北島は平坂歩(萩原聖人)から教わった方法でパソコンにボトルメッセージが届くように設定し、星崎に見せる。流れついたボトルメッセージには「今夜、聖地にてMr.2の声を聞け」との一文が…。聖地とは先日高校生が集まっていた山のことだった。さっそく集会に紛れ込んだ北島は愕然となる。信者らに「我々はラインを越えようとしている。解けなかった謎の答えが導き出されるだろう」と啓示を与え始めたMr.2は、なんと新宮寺だったのだ! しかも、その新宮寺の死体が翌日、新設堤防近くの海上で見つかり…。
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