第一発見者で店の主人の遙は、小杉のドキュメンタリー番組で取り上げられたことがあった。その遙によると、午前6時ごろ、工房にやってくると、逃げていく不審者を目撃したという。ボーダーのTシャツにジーンズ、パーマのかかった髪にサングラス、というその不審者の割り出しを急ごうとする村瀬(津田寛治)と直樹(井ノ原快彦)だったが、青柳(吹越満)はそんな2人を冷ややかに見つめている。というのも、相棒の矢沢(田口浩正)と「決定的な情報」を入手していたからだ。
その「決定的な情報」とは、小杉が遙をドキュメンタリー番組で取り上げたころから、和久井ベーカリーの経営に参加していたこと。小杉は関西のデパートへの出店を計画していたが、手作りにこだわる遙は大量生産を拒否。遙と袂をわかった小杉は和久井ベーカリーという名の会社を大阪に立ち上げ、味を盗もうと天然酵母を奪いに来たらしい。青柳は遙が犯人と主張するが…。
直樹が遙が目撃した不審者の聞き込みを続ける中、倫太郎(渡瀬恒彦)は一人遙のもとへ。天然酵母を使ったパンの作り方を教えてもらいながら、それとなく遙が小杉を嫌悪していたこと、パンの味だけは落とせないという強い意思を聞き出す。
村瀬と志保(羽田美智子)は、小杉と付き合いがあったテレビ局関係者のもとへ。そこで事件の前日、小杉が取材対象者の弟とトラブルを起こしていたことがわかった。その弟、大野は理学療法士で遙のリハビリを担当していることもわかった。事件のことは何も知らなかったという大野だが…。
遙の不審者を目撃したという証言がウソであることがわかった。あくまでも遙にこだわる青柳は新たな証拠を持って遙の前へ。答えに窮した遙は「私が…殺しました」と犯行を自供するが…。
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