そんな中、12年前に起きた「巡査部長射殺事件」の凶器である拳銃が発見され、4係が再捜査をすることに。
1998年、巡査部長の百瀬邦弘(黄川田将也)は殺人容疑で指名手配中だった橋本幸生(青木伸輔)を追いつめるも逆に射殺されてしまう。橋本は百瀬の遺体を焼き、工場の一角に遺棄して逃走。百瀬は名誉の殉職とされ、警部に昇格した。
百瀬は2発撃たれていたが、1発は背後からであることや橋本の拳銃は1発しか使われていなかったことから、怨恨による計画的犯行で共犯者がいる可能性が出てきた。かつて事件を担当していた殺人犯係の中馬武彦(北見敏之)と山口亮二(袴田吉彦)の協力を得られることになり、ますます気合いの入る面々。
百瀬の妻・静香(紺野まひる)に話を聞いた倉田工(杉本哲太)は、百瀬を恨んでいた人間に心当たりはないと話す静香の様子がおかしいことに気付く。高峰涼子(山口紗弥加)は橋本の母・サト(田島令子)を訪ね、指名手配になる前の橋本の元に山口が何度か訪れていたという情報を得た。泉は百瀬の息子・望(今井悠貴)の野球を見に行き、望が今も百瀬からもらったグローブを大切に使っていることを知る。
山口から静香と橋本が会っていたことを聞いて、再度静香を問い詰めると、百瀬が望の病気を治すために橋本が働く金融業者から借金をしていたことが判明。2人が知り合いだったことで、百瀬が"名誉の殉職"ではない可能性が生じ、戸惑いを隠せない4係だが捜査は続行。中馬は遺族や関係者を傷つけると猛抗議するが、白石晋太郎(中原丈雄)は毅然とした態度ではねつける。
再びサトの元を訪ねた高峰は、なにかと母親を頼っていた橋本が事件後は一切姿を見せていないことに疑問を抱く。泉は百瀬の手帳に残された"神頼み"という言葉の真意を探るため神社へ行く。
すると、最近書かれたはずの絵馬に、望のグローブと同じマークが書かれているのを発見した。絵馬を調べると、筆跡が百瀬と一致。さらなる調べで警察のデータベースは百瀬と橋本が入れ替わっていることがわかった。つまり、焼死体は百瀬ではなく橋本だったのだ。
百瀬を探して望の野球の試合に来た泉たち。観客の中には、いつも望が野球をやっている近くでキャッチボールをしていた作業服の3人の男たちもいた。泉はその中の1人・村岡(佐藤一平)と望に同じクセがあることを発見するが、その時にはすでに村岡は消えていた。
同じ頃、取調べ室では白石と塚本が中馬から事件の真相を聞き出していた。中馬は懇意にしていた暴力団を守るため百瀬に橋本を殺すことを提案。ためらう百瀬に息子を助けるためだとそそのかし、2人で橋本を殺害したのだ。橋本の死体を百瀬に見立て、百瀬は顔を変え村岡として生きていた。
一方、泉たちも百瀬(村岡)を発見。望を殺人犯の子供にしたくないと泣き崩れる百瀬を泉は複雑な思いで逮捕した。
事件を解決したものの、やりきれない思いを抱える4係。塚本はまだ自分にできることがあると4係に残ることを決意。長嶋に課題の答えを聞かれた泉は、いつか答えをみつけますと話す。その顔はすがすがしくもあり…。
絶対零度〜未解決事件特命捜査〜 TOPへ 各話視聴率へ
2010年春のドラマ(4-6月)TOPへ
『絶対零度〜未解決事件特命捜査〜 第十一話(最終話)』の上へ