嫌疑をかけられ、事情聴取を受けることになった朋美は、杉山との関係性を事細かに聞かれるものの、中学生時代の同級生だとしか答えることができない。杉山の容態を聞いても、安否も入院先も教えてもらえず、不安を募らせる朋美。
翌朝、杉山が刺されたことを知って警察に駆けつけた大久保(三上博史)は、事情聴取から解放された朋美を警察署の前で待っていた。そして、そのまま朋美を連れ、杉山の安否を確かめるため警察病院へと向かう。「面会謝絶」の札が掛けられた杉山の病室を捜し当てた二人は病室の中へ。「これが許されぬ恋の罰なら、私が償います。だから、どうか彼を助けて下さい」そう心の底で強く願う朋美。そこには眠っている杉山の姿があった。幸い、杉山は太ももに深い傷を負ってはいたものの、命に別状はなかった。朋美は安堵する間もなく、杉山の妻・佳奈子(須藤理彩)が現れる。 朋美の姿を見てカッとなった佳奈子は、憎悪の感情を剥き出しにすると、朋美らを追い返してしまう。
肩を落とし帰宅した朋美を陽子(斉藤由貴)が訪ねてくる。夫・正隆(神保悟志)との離婚が正式に決まった陽子は、夫の愛人の娘・真奈(熊田聖亜)とともに大久保のもとへしばらく身を寄せるという。自分の想いに忠実に従い、思い切って大久保のもとへ飛び込んだ陽子。自分には到底できないことをやってのけた陽子を素直に祝福しつつ、自分は家族を捨てられないという選択する朋美。だが、娘の彩(大平うみ)は杉山の事件以来、ますます朋美への怒りを強めていた。さらに、夫・誠一郎(吹越満)も日に日に増幅していく妻への不信感から、ひとり杉山の病室へと向かう。
予想に反して元気そうな杉山に「もう妻に会わないで欲しい」と言い放ち、謝罪を要求する誠一郎。しかし、杉山は「簡単に謝って、許された気になりたくないんです」と答えると、誠一郎に早く仕事を見つけて欲しいと告げる。その言葉に、さらにうちのめされてしまう誠一郎で……。
一方、病院で検査を受けていた大久保は、主治医の富士子(高橋ひとみ)から入院を勧められる。それに対し、病院で長く生きるより、やりたいことをやって生きる方を選ぶと答える大久保。同じ頃、大久保の家で偶然にも薬の袋を見つけてしまった陽子は、脳疾患関係の本や死についての本がたくさん並んでいる本棚を改めて見つめていた。
自分が家族にできること。それはおいしい料理を作ることくらいしかない……そう考えた朋美は、家族の信頼を取り戻すため、一生懸命みんなの大好物を作る。だが、ずぶぬれで帰宅した誠一郎は、こんなものを作れる余裕が許せないと朋美を責める。さらに、彩からも「料理なんかでごまかさないで欲しい、どっか行っちゃってよ」と言われた朋美は、いたたまれず、家を飛び出して行くのだった。
同じ頃、病室の杉山は、所轄に異動になったことを佳奈子に告げる。その理由が、失踪した福島(尾美としのり)の捜査協力を拒んだからだと知った佳奈子は、自分が杉山の出世のために、いままでどんなに我慢してきたかをぶちまける。「あなたは16年間一緒に暮らしてきた私たちより、30年前の同級生のほうが大事なの?」と詰め寄る佳奈子に、卑怯なことをして偉くなりたいとは思わないと答える杉山。だが、きれいごとだと切り捨てられ……。
大久保家では、大久保と陽子、真奈が仲良く鍋を囲んでいた。そんな中、大久保の携帯に、福島からの連絡が入る。杉山が左遷されたのはお前のせいだと言い放つ大久保。それを聞いた福島は、すべての真相を話す決意をする。
福島との約束に向かう途中、杉山の病室を訪ねた大久保は、これから福島に会うこと、自分の命がもうあまり残されていないことを告げる。その後、大久保が車に戻ると、駐車場の隅に、病室を見上げる朋美の姿があった。「お前にとって、杉山はなんなんだ。杉山にとって、お前はなんなんだ」そう大久保に言われた朋美は、杉山の病室へと向かう。そして二人は、言葉をかわすことなく、ある決意を胸に、夜の病院を後にして……。
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