しかし、新プランは思わぬところで頓挫しようとしていた。イメージキャラクターのリュウ・シュウメイ(リン・チーリン)がポスター撮影に出てこないのだ。二宮真絵美(篠原涼子)から事情を聞いた蓮介は、シュウメイが現場に来ないのなら代役を立てろと言い放つ。しかし、真絵美はあれほどシュウメイにこだわっていた蓮介の言葉に、何かがあったと直感。問いただすと、蓮介はシュウメイの父親のことを話した。真絵美は、シュウメイに謝るよう迫る。
シュウメイに会った真絵美は、話を聞いたと告げて蓮介を許して欲しいと頼む。そして、真絵美は風見から習った中国語で、自分はシュウメイの味方だと話した。真絵美に勇気づけられたシュウメイは撮影に再び顔を出す。撮影後に、控え室に戻ったシュウメイは蓮介の社長室に忘れた自分のノートを見つける。ノートを開くと、蓮介の字でシュウメイへの謝罪が書かれていた。シュウメイの蓮介への不信感はぬぐわれていく。
そんな時『マストポール』が新たな広告を打ち出す。それは、シュウメイを起用して『レゴリス』が作ろうとしていたものだった。蓮介と守秘義務契約を交わさなかった嶺岡康之(川平慈英)は大貫照源(長塚京三)と通じていた。その動きを知っていた柚月(北川景子)は、蓮介に忠告しようとするが無視されてしまい『マストポール』のモデルを自ら買って出ていたのだ。
『マストポール』の広告は注目を浴び、売り上げを伸ばしだす。焦る蓮介は、時間の無い中、強引に新しい広告を制作するよう真絵美に命令。しかし、突然のことに真絵美にもすぐに良いアイデアなど思いつくわけがない。
シュウメイは社内で孤立を深めて行く蓮介が心配。手作りのおにぎりを食べさせようと『レゴリス』に向うのだが、シュウメイは自分で渡すことが出来ず、真絵美に頼む。そんなシュウメイの可憐さに、真絵美は蓮介のおにぎりの好みを伝え、新広告のアイデアも思いつく。シュウメイの想い、蓮介の想いを確認した真絵美は新たな広告を生み出した。
新たな広告は『マストポール』のそれを凌駕した。だが、それは真絵美にとっては自身の蓮介への想いを確認する作業になってしまった。
広告を成功させた真絵美は蓮介の労いを受ける。そこで、真絵美は蓮介が、シュウメイの父親を単に上海に帰らせただけではなかったことを知る。妻の介護施設を教え、再会させていたのだ。それをシュウメイに教えなかったのは、もし父親が妻に会いに行かなければ、さらに悲しませることになったと蓮介。2人の再会を確認したので、シュウメイにも教えたと蓮介は真絵美に話す。
帰り道、真絵美はすでに自分の入り込む隙間のありそうにない、シュウメイへの蓮介の深い愛に1人涙を流す。そこに、風見がやって来た。弱っている真絵美を感じた風見は、そっと抱きしめる。
一方、蓮介がホテルに戻るとおにぎりが届けられていた。コンシェルジュから、たった今、女性から預かったと聞いた蓮介はホテルの周囲を探す。と、ホテルの池で何かを探すシュウメイを見つけた。アメンボを見つけたので、捕まえて蓮介に幸せを与えると子供のように話すシュウメイ。蓮介は、そんなシュウメイを抱きしめて・・・。
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