一人暮らしの老人・寺西が自宅で死亡した。極度の栄養不良に脱水症状が見られ、娘の佐知子や春恵によると、高血圧と糖尿の持病があり、右足が不自由。1週間に一度、訪問介護のヘルパーが来て身の回りの世話をしていたらしい。
一ノ瀬の見立ては衰弱による臓器不全、事件性はなし。いわゆる孤独死ということで処理しようとするが、倉石は疑問を口にする。
「なぜ死ななきゃならなかったんだ?」
倉石は寺西が飼っている犬のタロが元気なことに疑問を抱くが、見ればドッグフードの袋が破られ、水は外水道のバケツの中に溜まっていた。空腹だったタロがドッグフードの袋を破いて…、という一ノ瀬に倉石の怒りが爆発する。袋の破れ方は犬が爪などでひっかいたものではないこと、さらには水が出ていたのも偶然なのか? タロと寺西の死は関係ない、と言い張る一ノ瀬だったが、倉石は死因に不審ありと立原らを呼びつける。
言いがかりだ、と憤懣やる方ない一ノ瀬。まさか捜査一課への異動の話を聞いての言いがかりでは? そんな不信感を露にする一ノ瀬を留美が叱責する。
寺西の遺言状が発見され、不動産や生命保険は娘たちに、貯金の300万円はヘルパーの里美に、と書かれていた。なぜ見ず知らずの里美に…。佐知子も春恵も怒りを露にするが、仮に殺人事件だとしたら動機は成立する。立原らは里美の周辺を洗うことに。
西田の解剖で寺西が末期のすい臓がんであることが判明した。ということは、生きる理由を失った寺西が孤独死を選択、里美が報酬300万円でそれを手伝ったのではないか。一ノ瀬は独自に推理するが、やはり倉石に否定される。
「俺のとは違うな」
人が死のうとするのは生きることに絶望したときだけ…。そんな倉石の言葉に反発する一ノ瀬だったが…。
やがて里美に関する新たな事実が明らかになる。はたして事件の真相は? 一ノ瀬は一人現場に戻り、鑑識としての最後の仕事を行う!
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