翌日、別人のように穏やかになった塚田は、事件前後の記憶がまったくないと田口(伊藤淳史)に告げる。さらに、繁華街に近い心療内科に通っていたことを告白。定年を前に気がふさぎ、妻に内緒で診察を受けていたと話すが、なぜ現場にいたのかについては頑なに明かそうとしない。
まもなく、塚田が再び暴れ出した。酒に酔ったように怒鳴り散らし、脈をとろうとする和泉(加藤あい)を乱暴に突き飛ばした塚田は、水差しの水をかぶ飲みすると、奇声をあげて失神してしまう。
田口は塚田が通っていた心療内科へ。担当の医師は、精神状態が不安定だと訴える塚田に向精神薬を処方していたという。速水(西島秀俊)は、塚田が水をたくさん飲みたがることを聞き、過剰な水の摂取による血中ナトリウム値の低下で意識障害を起こす“水中毒”と診断。和泉らに水分の制限を指示する。また、田口からの報告で塚田の精神状態を知り、水中毒が心因性のものではないかとにらむ。
一方白鳥(仲村トオル)は、入院中のフリージャーナリスト・目黒(嶋田久作)の動きに警戒するよう速水に忠告する花房(白石美帆)の姿を目撃。目黒の病室を訪ね、メディカル・アソート社と速水の関係を探っているのかとかまをかけると、目黒は「僕と仲よくして損はない」と意味ありげなことを口にする。
そんな折、田口は塚田の息子が家出していたことを基子から聞く。堅物の父を嫌って家を飛び出したきり1年も行方がわからないらしい。さらに田口は塚田の勤める会社へ。事件のあった繁華街で塚田がたびたび目撃されていたことを知る。
その夜、塚田がまた暴れ出した。水枕の水を飲んだらしく、それを塚田に出すよう指示したのは速水だった。そんな危険を冒す意図がわからず、あ然となる佐藤(木下隆行)ら。しかし速水は平然とした様子で、塚田が飲んだ水の量が少ないことを指摘。意識障害の原因は水の大量摂取ではなく、体内の水分量を調節する抗利尿ホルモンの分泌に異常が起きていたためだと告げる。速水はこのことを確かめようと、塚田にあえて水を与えたのだ。
抗利尿ホルモンの異常分泌の原因は腫瘍、つまり“ガン”である可能性が高いことから、速水は塚田のガン検査を開始するが、腫瘍はどこにも見つからない。そんななか、田口は塚田が大事にしている息子の作文を基子から見せられる。それは息子が小学生のとき、父親の会社を訪ねて書いたもの。白鳥はこれを読み、あることに気づく。
チーム・バチスタ2〜ジェネラル・ルージュの凱旋〜 TOPへ 各話視聴率
2010年春のドラマ(4-6月)TOPへ
『チーム・バチスタ2〜ジェネラル・ルージュの凱旋〜 第3話』の上へ