【第1部】
ある早朝、中年女性の死体が、川べりで見つかった。所持品の中に、お守り袋に入れた“牛のヒヅメ”があったと聞いたおみやさん(渡瀬恒彦)は、25年前に起きた女児置き去り事件を思い出す。
それは、当時小学3年生の盛田由香里が両親によって廃車のトランクに放置されたという事件で、発見されたとき、由香里もお守り袋に入った牛のヒヅメを持っていたのだ。
由香里は父・忠志(浅田祐二)とその再婚相手・久美子(石田えり)と暮らしていたが、多額の借金のため夜逃げ。逃避行の途中で眠ってしまった由香里を邪魔に思った久美子が、廃車のトランクに彼女を置き去りにした疑いがもたれていた。
その後、川べりで見つかった死体は久美子と判明。事件解決の糸口を求め、おみやさんと洋子(櫻井淳子)は、成長した由香里(野波麻帆)に会いに行く。由香里は置き去り事件のあと懸命に努力を重ね、現在は弁護士として働き、“派遣切り”に遭った弱者の救済に情熱を注いでいた。
一方、久美子はその後再婚によりかなりの蓄えを持つようになり、“ゼロゼロ物件”と呼ばれる “弱者いじめ”のビジネスを営んでいた。
弱者いじめと弱者救済…。久美子と由香里がまったく逆の立場にいることに、複雑なものを感じるおみやさんと洋子…。
その矢先、アパートから追い出された中年男性の代理人として、由香里が生前の久美子と対面していたことが発覚して…!?
【第2部】
観光客に人気が高い祇園の“舞妓変身処”に勤める女性・鶴岡加奈(高橋ひとみ)が帰宅途中、何者かに石段から突き飛ばされる事件が起きた。幸い一命はとりとめたが、現場には、犯人の遺留品と思われる『鏡越しの秘密』という小説が落ちていた。
本のタイトルを聞いたおみやさんは、迷宮入りした小説家転落死事件を思い出す。それは7年前、『鏡越しの秘密』の作者である南条いずみ(朱花)がナゾの転落死を遂げた事件で、橋に残されていたバッグの中から、やはり『鏡越しの秘密』の本が見つかったのだ。
洋子と共に、入院中の被害者・加奈に会いに行ったおみやさんは、加奈が元美容師であることを見抜き、『鏡越しの秘密』の登場人物のモデルではないかとにらむ。
実は、『鏡越しの秘密』は2編の小説から成っており、そのうちの一編は、美容師を主人公に描いた物語だったのだ。しかし、加奈は南条いずみのことも、その小説のことも知らないと言い張る。
そしてもう一編は、京都の名門男子校の女性美術教師と10歳年下の教え子の禁断の恋を描いたものだった。調べたところ、そのヒロインのモデルではないかとされる女性教師が、実在することがわかった。名前は、飯山映子(中山忍)。おみやさんと洋子は、彼女の写真を見て驚く。映子は、加奈の病室に見舞いに来ていた女性だったのだ。『鏡越しの秘密』の主人公のモデル2人は、知り合いだったのか…!?
いずみ、加奈、映子の3人の女性の接点は…!? そして1冊の小説が結びつける過去と現在の事件のつながりとは…!?
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