そんな引越しの最中、朋美は部屋の片隅から中学時代の同窓会の案内ハガキを見つける。開催日はまさにその日。引越し中に同窓会になんて行かないと言う朋美だったが、誠一郎に被害妄想たっぷりの嫌味をぶつけられ、思わず家を飛び出してしまう。
気がつくと朋美は同窓会の会場のホテルに足を運んでいた。だが、着飾っている同級生たちとは対照的に、普段着姿の自分がみじめになってしまう。そのままデパートの婦人服売場へと向かった朋美は、素敵なワンピースを見つけるが、手持ちの現金が足りず、肩を落とす。しかし、まるで何かに導かれるかのように、そのままワンピースを持ち出すと、公衆トイレで着替え、同窓会の会場へと向かうのだった。
会場に着いた朋美は、かつては地味でガリ勉だったものの、いまはセレブな雰囲気を漂わせている西川陽子(斉藤由貴)や、当時からモテモテで現在ジャーナリストだという大久保真一(三上博史)らと30年ぶりに言葉を交わす。だが、朋美が心のどこかで探していたのは、中学時代、思いを寄せ合っていながら、それだけで終わった杉山浩介(高橋克典)だった。少し遅れてやって来た杉山は、なんと警視庁の刑事になっていた。
その後、朋美、杉山、大久保、陽子に加え、かつての生徒会長で現在はエリート官僚の福島和彦(尾美としのり)、大工の夫を持つ主婦・板倉真理子(宮地雅子)ら6人は、同窓生・亀村太一(六角精児)の経営する居酒屋で二次会を開く。一同は互いの近況を伝え合うが、朋美は思わず、平凡だけど幸せだと嘘をついてしまう。そこにいた誰もが、それぞれの人生の苦しみが明るい言葉の裏側に潜んでいることに、まだ気づかないでいた。
帰り道、駅までの道が一緒になった朋美と杉山は、まるで中学時代に戻ったかのようにぎこちなく、甘酸っぱくも気まずい時間を過ごす。別れ際、握手をするのが精一杯の二人。一方、大久保と同じタクシーで帰宅した陽子は、車内でキスを交わして…。
翌日、陽子に呼び出された朋美は、杉山と自分の間に何かが起きるか否か、大久保と賭けていたと言われ、腹を立てて帰ってしまう。だがその帰り、自宅の最寄り駅で自分を待つ杉山の姿を見つけ、心ときめかせる。しかし、杉山が朋美を待っていたのは、福島と真理子が失踪したという衝撃的な知らせを伝えるためだった。杉山の携帯に残された「これまでの人生をすべて捨てるつもりだ」という福島の伝言を聞いた朋美は、福島の家族に知らせるという杉山に、自分も真理子と連絡を取ってみるからもう一日だけ待って欲しいと告げる。杉山から連絡先を渡され、平静を装いながらもときめく朋美。そんな二人のやり取りを、偶然通りかかった朋美の娘・彩(大平うみ)が見ているとも知らずに…。
大久保もまた、福島が失踪したという情報を得ていた。ちょうど大久保からその知らせを受けていた陽子は、朋美からの電話に驚きもせず、「放っておくしかない」と冷たく突き放す。一方、福島と真理子が一緒だという新事実を得た大久保は、国交省のエリート官僚が同窓生の主婦と失踪したというショッキングなニュースは、雑誌のスクープネタになるとほくそ笑むのだった。
その夜、朋美の元に真理子から電話が入る。「もう引き返せない」という真理子に、朋美は……!?
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