「会長……」。ひとり港にたたずむ金太郎。そこへ静かに現れる美鈴(井上和香)。「金ちゃん……ずっと一緒だからね」。もはや二人にはそれ以上言葉は必要なかった。その頃、鷹司(細川茂樹)は京子(青山倫子)と共に、今回の再開発に絡む利権を牛耳ろうとしている政界のドン・中江重太郎(竜雷太)のスキャンダルを暴く準備を整えていた。鷹司もまた大和会長を慕っていたのだ。
浜辺の小屋に身を隠していた金太郎と美鈴、そして椎名(南圭介)やマキ(西丸優子)たちに連れてこられた工藤(八神蓮)は旭星会の襲撃を受ける。絶体絶命のピンチを救ったのはなんと黒川社長(古谷一行)だった。「おまえもヤマト中央の社員の一人だ。社員を守るのは社長の役目だからな」。だが、金太郎の決意は固い。「みんなのこと……ヤマト中央の仲間のこと、頼みます」。覚悟を決めた金太郎の目と言葉に黙ってうなづく黒川。
最後の戦いの直前、ふとしたことから金太郎は古い建物に対震工法を施し、ぬくもりを残したまま安全な街を造り上げることを思いつく。「これだ……これが会長の夢だったんだよ!」。一方、鷹司が仕掛けたスキャンダルは中江によっていとも簡単に握り潰されてしまっていた。「俺は最後の仕事に行って来る。じゃあな」。金太郎は工藤に言い残し、たった一人で旭星会に殴り込む。「やれるもんならやってみろ。その代わり、全員道連れだ!」。怒りに燃えた金太郎は旭星会をアッという間に壊滅させる。
鷹司から中江の存在を聞き、彼のもとへ向かう金太郎。「ニッポン国サラリーマン、矢島金太郎だ! てめえの欲のためにどんだけの人間が犠牲になってると思ってんだよ! てめえには夢はあんのかよ! この国のために夢を持ってるのかよ! 俺たちサラリーマンはよ、てめえら役人を食わすために働いてるんじゃねえんだよ! サラリーマンをなめんじゃねえ!!」。そう叫び中江を思い切りぶん殴る金太郎。と同時に検察が駆けつけ、中江を逮捕する。息子である工藤の未来を金太郎に託し出頭した平尾会長(佐々木勝彦)がすべてを話したのだ。
大和会長も無事目を覚まし、こうしてヤマト中央建設に平和が戻った。工藤も復帰し、にわかに活気づく営業四課。相変わらず皮肉屋の鷹司と彼を見つめる京子。会長室で嬉しそうに金太郎の話をする大和会長と黒川社長。そんな中、なんと金太郎は美鈴と竜太(庄司龍成)を連れてニューヨークに留学へ旅立とうとしていた。どこまでも破天荒な男だが、金太郎ならまたひと回りもふた回りも大きな人間となって帰ってくるだろう。そしてきっとヤマト中央建設の、いや、日本のピンチを救ってくれるに違いない。またいつか会おう! 型破りサラリーマン、矢島金太郎よ永遠に!!
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