様子のおかしい鳴海を案じる健一郎だが、鳴海に関わって佳乃(貫地谷しほり)に心配をかけるわけにもいかない。そこで熊沢(田中圭)に「病院に連れて行ってやってくれ」と世話を頼むが、数日後、渋々ながら会いに行った熊沢の目の前で、鳴海が突然倒れてしまった。
鳴海が病院に担ぎ込まれたと連絡を受け、心配でならない健一郎。その気持ちを振り切って佳乃とデートに出かけようとするが、佳乃は健一郎の葛藤を察し、一緒に病院へ向かう。ところが、検査の結果を聞かされて仰天。なんと鳴海は妊娠3ヵ月だった。そこに知らせを受けた典夫(渡部篤郎)も現れるが、自分が父親かもしれないと言われて動揺し、逃げ出してしまう。
そんな中、思わぬ事実が発覚。鳴海が、お腹の子の父親かもしれない男がもう一人いると言い出したのだ。しかも鳴海はその男の連絡先も知らないという。あ然となる健一郎らに「プライベートな問題だから関係ない」と言い放って病室から追い出す鳴海。だが、駆けつけたゆきえには「一人で生んで育てるなんて無理かな」と不安に満ちた胸の内を漏らす。
後ろ髪を引かれながら病院を出た健一郎だが、「困ってる人間をほっとくなんてできない」と鳴海のもとへ戻り、もう一人の男を自分が探し出してやると宣言。「そいつが父親だって認めて面倒見てくれるかもしれない。そしたら安心して子ども生めるだろ」と意気込む健一郎に鳴海は戸惑う。
さっそく鳴海から男の情報を聞き、父親探しに乗り出す健一郎。これ以上佳乃に気を揉ませたくないと「この父親探しが終わったら、もうお前とは関わらない」と告げる健一郎に、鳴海はふと寂しげな表情を見せる。
翌日、健一郎は鳴海を連れ、ようやく探し当てたもう一人の男・片岡(金子昇)を訪ねる。片岡は大会社の御曹司。二人の訪問に迷惑そうな様子を見せるが、妊娠を知ると責任を取って結婚すると言い出した。鳴海はこれをすんなり受け入れるが、健一郎は検査もしないうちから父親だとあっさり認めた片岡の意図がわからず、納得がいかない。
熊沢から、父親探しが解決し、これから健一郎が鳴海に関わることはないと聞かされる佳乃だったが、「本気で鳴海さんの方に行っちゃうんじゃないかと恐い」と不安を漏らす。
一方、未だ納得のいかない健一郎は、レストランで鳴海を姉の美恵子(宮本裕子)に引き合わせていた片岡を訪ねる。本心を聞きたいと迫る健一郎に、片岡は父親の会社を継ぐために結婚を決めたと白状。次期社長の条件として、子どもがいることを挙げている父親に後継者として認めてもらおうと、鳴海の妊娠を利用したというのだ。
片岡の本音に憤慨し、掴みかかろうとする健一郎を止めたのは鳴海だった。愛情のない男の政略に乗って結婚しようとしている鳴海を責める健一郎。鳴海はそれでも子どもを生みたいと訴え、「あんたがあの人探してくれたおかげでこの子生めるんだよ。なんで今さら逆のこと言うの?」と健一郎を追い返す。
あきらめて帰ろうとする健一郎。しかし、冷ややかな態度の美恵子になんとか気に入られようと必死で愛想笑いをする鳴海を見てたまらなくなり、再び店に飛び込むと、「子どもを生むために好きでもない男と結婚するなんて変だ!」と鳴海を無理矢理引っ張って外へ飛び出して行き…。
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