その頃、フロンティア建設では、健一郎(佐藤隆太)らが進めていたプロジェクトが突然中止に。業界4位の大手・グローバル中央建設に仕事を横取りされたのだ。
そんな折、再起して新しい事務所を開いた吉田(岡本信人)が、大手の会社に移る気はないかと健一郎に引き抜きの話を持ちかける。その会社とはなんとグローバル中央建設。吉田が人事部長の成田(小須田康人)と懇意だというが、健一郎は自分の会社を裏切ることはできないと断わる。
さらに吉田は、鳴海を事務所に雇いたいと健一郎に仲介を頼む。鳴海はやっと就職する気になり、健一郎に電話をするが、折しもそれは佳乃(貫地谷しほり)が健一郎の家に遊びに来ていたときだった。健一郎はとっさに席を外し、仕事の電話だとごまかす。
そんなとき、思い詰めた様子の珠美(三浦理恵子)が家を訪ねてきた。珠美は、最近こそこそ隠れて電話をするようになった山崎(宇梶剛士)が浮気をしているのではないかと疑っていた。健一郎は自分の嘘がうしろめたくなり、電話の相手は鳴海だったと佳乃に打ち明ける。
翌日、初出勤した鳴海は、吉田とグローバル中央建設の人事部長・成田の会話を聞き、健一郎に引き抜きの話があることを知る。
一方、プロジェクト中止で仕事がなくなった健一郎は、建設現場で頻発している金属盗難事件の対策をすることに。その夜、佳乃とデートの約束をしていた健一郎だが、吉田が会いたがっていると鳴海から連絡を受け、待ち合わせのホテルへ向かうが、現れたのは成田。鳴海が二人を引き合わせようと嘘をついたのだ。「大きな仕事がしたいんでしょ?うちに来ればすぐにでもできます」と誘う成田の言葉に健一郎の心は揺れるが、迷いを振り切るかのようにキッパリと断って席を立つ。
ホテルを出て行こうとする健一郎と、それを引き留めようとする鳴海は揉み合ううち、中庭の池に落ちてしまう。ずぶ濡れになった二人は健一郎の家へ。「なんでホントの気持ちに嘘つくの?ホントは大きな仕事がしたいんでしょ?」と責める鳴海にぶ然となる健一郎。だが、本心を見透かすようなその言葉が心に引っかかっていた。
一方、居酒屋で健一郎を待っていた佳乃は、仕事が長引いて会えなくなったと健一郎から連絡を受け、店に来ていた熊沢(田中圭)に「ケンちゃんが遠くに感じることがある」と不安を漏らす。
翌日、健一郎は会社で山崎に呼び出され、鳴海との関係を咎められる。浮気相手とホテルを訪れていた山崎が二人の姿を偶然目撃していたのだ。健一郎はグローバル中央建設の人事部長に引き合わされていたと告白。これを聞きつけた同僚から裏切り者と非難され、社内の情報を流していたのではないかとスパイの疑いまでかけられてしまう。
その日から健一郎は建設現場に毎夜通い詰め、見回りに励み始めた。様子を見に来た佳乃に、大手に移りたい気持ちが自分の中にあったことに気づいたと明かした健一郎は、会社に任された盗難事件の解決も満足にできないのに、引き抜きの話に心を動かされていた自分が恥ずかしいと心情を吐露。今は自分のやるべきことをとことんやるだけだと決意を話す。
まもなく、現場に現れた窃盗グループを捕まえた健一郎は社内の信用を回復。自分の意外な気持ちに気づかせてくれた鳴海に「お前と関わってると、自分のわからなかったことが見えたりする」と礼を言う。そんな折、鳴海をまた吐き気が襲い…。
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