2010年01月21日

連続ドラマ小説 木下部長とボク 第3話

君島部と共に越前商事のコンペに参加する事になった木下部は、屋上で越前商事プレゼン対策の作戦会議を始める。
しかし、若い女性と濃厚なディープキスをしていた木下部長の姿が頭から離れない僕元は「木下部長の恋?」と、悶々とする。
部員たちは打合せを続けるも電車の音、車の騒音、ビル風で全然声が聞こえない。大声で叫びながら話すのも限界だった。ワトソンが木下に意見を求めると「どうって言われてもなあ。とりあえず、飯どうする?」…木下部長はずっと昼飯を何にするかに頭を悩ませていたのだった。

このままでは喉がだめになるし会議にならん、と石川は会議室をとるよう後藤に命令する。しかし木下部のために空いている会議室はなく、隙間隙間をつないで社内を転々とするはめに。その姿は遊牧民そのものだった…。
会議室が空かず廊下で待ちぼうけを食らっていたその時、僕元は木下部長がいない事に気付く。木下部長は…屋上にいた。ひとり門番のように。皆のカバンや貴重品を守るのだという。

後藤は君島部の情報を入手。君島部はキャッチコピーやイベントなど、かなりの数のアイデアを出し、社外ブレーンまで雇っているという。木下部でひとり気を吐く石川も焦りの色が隠せない。石川が部員たちに檄を飛ばしていると、総務課から会議室に連絡が入る。コンペに向けての重要な伝達事項があるらしく、本部長が木下部長を呼んでいるという。

僕元は神奈川に押しつけられ、屋上に木下部長を呼びに行くがその姿はなかった。ホワイトボードの部長木下の行き先には歌舞伎町NR(ノーリターン)の文字…。僕元は木下の自分勝手な行動に呆れ果てる。石川は木下部長の代わりに本部長室を訪れるが、プレゼンに関するクライアントからの情報は本部長から部長に直接伝えるのが規則。貴重な情報は君島のみに教えられ、木下部は後れを取ってしまう。焦る石川は部員たちに当たり散らした後、今日中に木下部長を捜して連れて来るように僕元とミコシバに命じる。

当てもなく歌舞伎町を歩き回る僕元達。「まさか、あの女の人と!?」僕元の脳裏に木下部長のディープキス姿が過ぎる。最終手段で木下部長の自宅へと向かったその時、銭湯に入ろうとする木下部長を発見。脱衣場まで上がりこんで僕元は本部長へ大至急連絡するよう説得するが、木下部長は構わずどんどん服を脱いでいく。「とりあえず、風呂入ろうや」…緊迫感まるでゼロの木下部長の言葉に驚きつつも断れずに湯船に浸かる僕元。ディープキス相手の事を聞きたい僕元だったが、最後まで話を切り出せずに終わる。

プレゼン前日。準備万端の君島部とは対照的に、木下部には余裕などなかった。石川が部員たちに慌ただしく指示を出していると、その時木下部長が一言…。「帰ってええかな?」さすがに僕元もこの発言には怒りを露わに。木下部長は一旦席を外し、話がまとまったら戻ってくると皆に伝える。

そんな木下部長に石川は、戻ってくる必要はなくプレゼンには出席するだけで良いと言い放つ。ところが木下部長は反省するどころか、嬉しそうに会議室を出て行ってしまう。 残った部員たちは石川を中心に明日のプレゼンに向けてラストスパートをかける。

そしてプレゼン当日。木下部の面々は越前商事のビルの1階に集合する。だが待ち合わせの時間になっても木下部長が来る気配はなく、携帯も一向に繋がらない。時間ギリギリになってやっと現れた木下部長は、何故か「スナック愛」と書かれた大量のおしぼりを持っていた。そのおしぼりは業者のミスで店名の「愛子」が「愛」となっており、いらないと言うので勿体ないからもらってきたという。怒った石川は邪魔なおしぼりを捨てろと叫ぶ。部員たちは手分けしておしぼりをすてるべく右往左往する。

木下部の面々はいよいよ越前商事のプレゼンルームへ。クライアントの鷲尾本部長が強面で座っていた。プレゼンの資料をクライアントに配る僕元を見ていた木下部長は、自分もクライアントへと歩み出し、何やら配り始めた。
おしぼりだった。「朝から何社ものプレゼン聞いて疲れてはるかなーと思って」…鷲尾たちは勧められるがまま首の裏にあてたり顔を拭いたりしてリラックスする。一段落したところで5つのプレゼン案を説明し始める石川。

A案のプレゼンを終え次の案に移ろうとした時、木下部長が突然言った。「以上で終わります」…この発言に大慌てになる部員たち。
大事なプレゼンが台無しになってしまう!
とっとと帰っていく木下。その頃、完璧なプレゼンを終えた君島はデスクで部員たちに話していた。
「あいつ、ダメなんだけどさ。昔から読めないんだよ」と笑いながら…。

そして翌朝。木下部に越前商事から連絡が入る。またもや君島部を抑え、越前商事の本部長ハートをつかみプレゼンに勝利してしまったのだ。
この伝説は「木下の黄色いおしぼり」として、今も語り継がれている…。


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