部員一同このありえない状況に呆然とするも、木下部長はすんなりとデスクへ。「あー気持ちええわあ」と日差しを浴びてまどろみ始める。
部下の石川と後藤は屈辱に耐えきれず総務課へ。雨が降ったらどうなるのかと心配する僕元は、信じられない言葉を聞いた。
「雨降ったら、会社こなくてええってことやと思う。うれしいな」…木下部長だった。
石川は木下部が屋上に追いやられた理由を総務課の春日に問い詰める。春日は、狭いフロアに2つの部が入らないのは薄々わかっていたでしょうと逆ギレし、人事部の指示だったとお茶を濁した。神奈川は雨対策として自分用とパソコン用、2本の傘を木下部の社員たちに支給。木下は青空学級みたいだと懐かしみ、のんきにシャボン玉をふきながら歌い始める。シャボン玉に自らの行く末を重ね合わせ不安を募らせる部員たち。
その頃、石川と後藤は人事部へ。人事部の本広は売り上げに比例して環境も変えるべきとの君島部長の意見も参考に、事前に木下に相談した事を明かす。木下は決まった事なら仕方ないと受け入れたという。起死回生をはかろうと石川は、後藤と2人だけでも部屋が欲しいと直談判し、本広は部屋を用意する事を約束する。
一方本部長からの電話を居留守で無視しようとした木下は、しぶしぶ本部長室へ。
本部長は君島と木下を前に大事な取引先の越前商事が一大プロジェクトのコンペを行うと伝え、そのコンペに参加できるように各部で接待攻勢を仕掛けろと命令。最終的な決断を下す越前商事の何茂専務は接待嫌いのため、本部長は何茂の部下たちを接待しろと指示を出す。接待費は部の予算から捻出しなければならない。
屋上に戻った木下は屋上ライフを充実させるために部の予算で用意したデッキチェアで完全に寝ていた。部員たちが予算を確認すると200円しか残っていないことが判明。コンペに参加できなければ木下はリストラされる可能性もあり、君島は同期の木下を心配するが、木下は無関心で気にも留めない。
君島部は金に糸目を付けずに超豪華な接待作戦を展開する事に。君島の部下たちはお店や女性の手配に奔走する。
小さな部屋を与えてもらった第2木下部の石川と後藤は自分たちだけで手柄をとろうと目論む。残された木下部では部員たちが右往左往する中、木下はのんきに1万円札をお清に渡しタバコを買ってきてと頼む。お清はタバコを買ってくるが、お釣りが全て500円玉だった。お店が札を切らしていたのだという。
手のひらにたんまりある500円玉を見ていた木下は「ちょっとお願いがあるんやけど」と言いながら、ひとりひとりに500円玉を1枚づつ配り言った。
「これで、ラーメンでも食べてきて」…
午後10時頃に残業している越前商事の社員たちに連絡して、越前商事の近くにあるピンポンラーメンを食べてきて、というのだ。
基本流されるがままの部員たちは、越前商事に電話しラーメンに誘った。
銭湯に立ち寄った後、腹が減り自分もラーメンが食べたくなった木下は地元の先輩に電話をかけ、ラーメンに誘った。
電話の相手は何茂専務だった。何茂にその気はないらしく、木下は断られる。
僕元は越前商事の社員とマンションの一室にあるピンポンラーメンに来店。
だが店内を見て愕然となる。カウンターに仕切りがあり、全く会話ができない状況なのだ。結局、僕元は何も仕事の話をできず、ラーメンだけ食べて越前商事の社員と別れてしまう。
数日経っても、木下は部下たちに500円玉を配っていた。これで最後の500円玉だという。
僕元は、仕切りがあって接待にならないと言うと、木下は誰も喋りたくないからそれでイイと答える。
午後7時、帰宅した木下が寝ていると何茂専務から連絡が入る。
何茂にラーメンに付き合えと言われ、木下が連れて行かれた先はピンポンラーメンだった。しかし何茂は店内ではなく裏口から狭い厨房に入っていく。なんとピンポンラーメンは何茂が趣味でこっそり営むお店だった。何も知らずに接待場所として利用した木下はこの事実に驚きが隠せない。
何茂はたくさんの越前商社社員を連れてくる木下に文句を言う。果たしてエリート集団の君島部とお気楽部長率いる木下部の接待の結果は…?
翌朝、屋上の木下部へコンペに向けての打ち合わせがあるとの報告が入る。
なんと、超豪華接待を敢行した君島部を抑え、コンペで勝ってしまったのだった。
連続ドラマ小説 木下部長とボク TOPへ