413号法廷の「自殺幇助」。被告人・根府川省造は、妻・雅子と首を吊って心中しようとし、自分だけ生き残ってしまった。彼がロープを結んだことから、自殺幇助の罪に問われていた。検察官の質問に答える根府川は、ずっと妻とともに生きてきたこと、自分には妻がすべてだったこと、その妻に「一緒に死んでくれる?」と言われたからそれに従ったのだと話す。まるで映画にでも誘われたかのような切迫感のなさに、北たちは唖然とする。
が、検察官によって意外な事実が明かされる。妻は根府川に隠れて1000万円もの借金をしていたのだ!だがそれを知っても根府川の妻を思う気持ちは変わらなかった。その後、弁護人の質問によって根府川と妻の過去が明らかになっていく。2人の出会いは銀座のバー。中学もロクに出ずケンカばかりしていたボーイの根府川に、ホステスだった妻が優しく声をかけたこと。漢字の読めない根府川に、妻が根気強く漢字を教えてくれたこと。やがて二人は結ばれ、幸せな結婚生活を送ったこと……。
しかし、そんな2人に少しずつ悲劇の影が忍び寄っていく。 そしてさらなる衝撃の事実が明かされたとき、法廷内の誰もがすすり泣き、嗚咽をこらえていた――深く愛し合っていた夫婦に、いったい何があったのか?
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