そんなある日、正宗は自転車が大好きなコハルのために、専用の自転車をプレゼントする。大喜びしたコハルはさっそく練習に打ち込むが、ひとりで上手く漕げずに転倒。足や額にケガをしてしまう。ところが翌日、そのケガを見た友哉は理由を聞こうともせず、一方的に正宗を責め立てた。友哉らしからぬヒステリックな態度は自分が父親として信用されていないからだ、と落ち込む正宗。しかし、実は友哉の様子がおかしい理由は他にあった。友哉は個人的に大きな問題を抱えており、密かに悩んでいたのだ…。
友哉は20歳のとき、当時付き合っていた千里(阪田瑞穂)が妊娠したのを機に結婚。しかし、家庭を顧みずに遊び歩く友哉に愛想をつかした千里は1年後、まだ赤ん坊だった裕介(丸山歩夢)を連れて家を出てしまっていた。そんな2人を友哉は連れ戻すことができなかった。家族を幸せにする自信がなかったからだ。しかし、友哉の中で我が子に何もしてやれなかった罪悪感が消えることはなかった。その罪滅ぼしのため、今日まで保育士の仕事に一生懸命になっていたのだ。ところがつい先日、千里から「再婚する」との連絡が…。最後に一度だけ裕介に会いたいと切望する友哉だったが、千里から断られてしまったのだ。
いつかは迎えに行きたいと思っていたのに、手遅れになってしまった…。自分のこれまでの行動を悔いる友哉は、仕事にも集中できなくなる。そんな折、友哉が目を離した隙に、コハルが保育園の階段から落ちた!幸い大事には至らなかったものの、友哉は自らの不注意を責め、駆けつけた正宗に「僕は保育士失格です」と吐露する。正宗はその言葉を否定するが、友哉は自分の過去を告白。やりきれない後悔の念を口にするのだった…。その翌朝、一番乗りでコハルを保育園に送り届けた正宗は、友哉に自分と陽子(優香)の話をする。「今でも後悔しています。せめて会いに行けばよかった。思いを伝えればよかったって…。先生にはそんな後悔をしてほしくない」――そう語りかける正宗。その言葉に背中を押された友哉は、千里に連絡。父親と名乗らないことを条件に、裕介に一度だけ会わせてもらう約束をする。
やがて、友哉が裕介と会う日がやってきた。友哉は正宗に頼んでコハルも連れてきてもらい、自転車になかなか乗れない裕介に乗り方を教えることに。友哉の熱心な指導で、裕介はついに自転車に乗れるようになる!その姿から、裕介を想う友哉の心を痛いほど感じる正宗。たとえ父親だと名乗れなくても、ひたむきに我が子を想う心さえあれば父親なんだ!――そう実感した正宗は、自分なりにコハルのいい父親になれるように頑張ろう、と決意を新たにするのだった。
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