この日、北は山野のアドバイスで女性が被告である刑事裁判を集中的に傍聴することに。女性の刑事裁判は全体の1割しか行われず、被告が美人の場合もあるという。北と山野は期待に胸を膨らませつつ、まずは406号法廷「窃盗」の裁判を傍聴する。被告の名は松田誠子=マツダセイコ。だが名前のイメージとは違って不細工な被告にがっかり。次は317号法廷の進藤カレン。が、残念ながらメタボなおばさんだった…。望みは522号法廷の被告・姫野由紀。名前の美しさに期待をかける2人だが、被告はなんとおじさん!名前は由紀(よしのり)と読ませるのだった。「ふりがなふっとけよ!紛らわしい」と怒る2人。開廷表に被告が男か女かは書いていないのだ――。
残るは714号法廷の被告・山田恵。驚いたことに、この法廷には男性ばかりの人だかりが出来ていた。そして山野はこの裁判が、半年前にマスコミを賑わせた「淫乱女教師の特別レッスン」事件だったと思い出す。美人教師・恵が男子生徒にセックスを教えたというのだ。入廷した被告・恵はセクシーでスタイル抜群の美女!歓喜する北と山野の前で、恵の「東京都青少年健全育成条例違反」の裁判が始まった。
月明かりが照らす夜の教室で男子生徒と向き合い、生徒のズボンをするりと脱がしていく恵――検察官の質問から導き出される事件当日の回想に、北と山野は大興奮。証言席に立った恵は、始めは生徒の告白に答えようとしたこと、その後47人もの生徒と性交渉を繰り返したと答える。さらに検察官は追い討ちをかけるように「一度に何人もの生徒とセックスをしたことがあるか?」と質問。傍聴席は固唾を飲んで見守る。しかし裁判官は「もう十分」と冷静にストップをかけた。がっかりする北に美和は、感情を抑え事実と向き合わねば判決は下せないと教える。北は裁判官のように冷静になって傍聴してみようと考え始めた。
次は715法廷の「恐喝」。被告は30代の三崎カオリ。事件はカオリが4年前に別れるまで、8年間不倫関係にあった上司を「関係をばらす」と恐喝し、350万円を要求したというものだ。被害者である不倫相手本人も登場し、裁判はがぜんおもしろくなってきた。しかし弁護人はよれよれのスーツを着た72歳のおじいちゃんだ。いかにも頼りなさそうな弁護人に不安を覚える北だが、この弁護人が思わぬ活躍を見せる。なぜカオリは元不倫相手を脅したのか?なぜ350万円なのか?そこには意外な事実があった――
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