園田だけではなかった。都内では、「サマー・クロース」と名乗る差出人から宅配便で真性けん銃が送り届けられるという事件が連続して発生し、園田以外にも、ある物は上司を撃ち殺して自らも自殺、6歳の少女は暴発事故を起こしていた。
緊急召集された合同捜査本部には桐沢(陣内孝則)を筆頭に木崎(筧利夫)や玲子らSITのメンバーも参加。組織犯罪対策部の片山(高橋克実)から東京湾上の船から密輸けん銃が強奪される事件があったとの報告を受ける。その事件で奪われたけん銃は27丁。しかし、現時点で所在が明らかになっているのは14丁だけだ。
捜査一課長・弓坂(浅野ゆう子)から陣頭指揮を任された桐沢は、残りの13丁の回収と事件解決に向け、捜査を開始する。
そんな中、玲子は甘利(高岡蒼甫)からイジメが原因で引きこもりだった少年・弘樹(立花裕大)を電話で立ち直らせたという話を聞く。甘利の行動を評価する玲子だったが、甘利自身は自らが警察官に向いていないのではないかとの悩みを抱えていた。玲子と澪(林丹丹)の働く喫茶店を訪れた甘利は、その帰り道、弘樹から外にいるとの電話をもらう。部屋を出られたことに喜びつつも、遅い時間に繁華街を歩いているという弘樹を心配する甘利。だが、弘樹は「大丈夫、お守りを持っているから」と言い放つ。
その一方、玲子は木崎と共に、おもちゃのけん銃による強盗未遂事件の現場へと駆り出される。どこで誰が本物のけん銃を持っているのかわからない。捜査本部は混乱を極めていた。
弘樹のお守りとはけん銃だった。そのお守りを手に外出した弘樹は、公衆電話から警視庁に電話をかける。「サマー・クロース」と名乗る弘樹を、いたずら電話の類だと鼻で笑う墨田(笹野高史)らだったが、彼が世間に公表していない事実を知っていることに、顔色を変える。弘樹は、“我々の要求”として、大手電機メーカーのリストラの白紙撤回と、婦女暴行事件の被告を死刑にすることを要求。だが、玲子は彼が回答期限を告げなかったことを不審に思う。果たして、弘樹が本物の「サマー・クロース」なのか? それとも愉快犯なのか…? 玲子たちと見えざる敵「サマー・クロース」の戦いが、いま始まる……!
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