花形一平(溝端淳平)とともに、あるキャンペーンに参加していた片桐琢磨(玉山鉄二)は、新聞記者・鈴木真司(小須田康人)に声をかけられる。記者は、今回の対策室の謹慎と警視庁の裏金汚職問題には関係があるのかと尋ねる。
同じ頃、ゴミ箱連続爆破事件を担当する木元真実(戸田恵梨香)、山村啓輔(温水洋一)は、証拠品の分析を終えた奈良橋玲子(吉瀬美智子)から、時限爆弾のタイマーに使われた時計に絵里子の指紋があったと聞かされる。
対策室のメンバーたちは、片桐の指示のもと、山村、岩井善治(ケンドーコバヤシ)が捜査を、真実と花形が絵里子を取り調べることにする。
一方、野立信次郎(竹野内豊)は、警視総監・大山源蔵(津川雅彦)も来場する式典の警備について幹部との打ち合わせを終えた。すると、そこへ片桐がやってきて裏金問題について尋ねる。しかし、野立はそれを一蹴する。
そんな頃、ある大学の講義室で死傷者が出る爆発が起こった。真実は、取調べ中の絵里子にそれを報告。さらに、爆弾に「過酸化ベンゾイル」が使われていたことを明かすと、絵里子の表情がかわる。実は、タイマーに使われていた時計は、絵里子が池上浩(丸山智己)に贈ったものだった。しかし、絵里子は、事件に関与しているのは浩の弟の健吾だろうと明かす。
池上健吾(石垣佑磨)は、5年前、ある爆弾テロの容疑者として逮捕された。バックには反政府組織のテロ集団「黒い月」があるとされたが、健吾はそれを否定。それどころか、理系の大学院生だった健吾は、友人に頼まれ「過酸化ベンゾイル」を貸しただけ、と爆弾テロへの関与も否定した。しかし、それを証明できるものがなく、5年の実刑を負うこととなったのだ。
絵里子は、健吾の確保、浩の事情聴取が必要だと真実に告げると、自分がやるといって立ち上がった。
その翌日、絵里子は、事情聴取にやってきた浩に健吾のことを切り出す。浩は、最近出所した健吾と暮らしていたが、2週間前から健吾が姿を消していること、同時に絵里子が贈った時計もなくなっていることを明かす。しかし、浩は、健吾は絶対に人を殺めることはしない、と絵里子を見据えて言う。
その頃、式典が行われるホールに人々が集まっていた。警備の警官がいる中、野立は各所を点検しながら歩く。そんなとき、シャッターが壊れていることを知り、すぐに業者に修理を頼むように、と指示を出す。ほどなくして、大山がホールに到着する。
同じ頃、絵里子ら対策室のメンバーは、一連の爆弾事件を整理していた。3つの事件いずれにも「過酸化ベンゾイル」が使われ、その使用量は事件のたびに増えていた。それに気づいた真実は、3つの爆発は、別の爆弾事件に応用するためのリハーサルなのではないか、と思い当たる。花形が調べた結果、5年前に「黒い月」を破滅に追いやった事件の指揮を執っていたのが、大山だとわかる。さらに、爆発が起きた大学の講義室と、今回、式典が行われるホールの形、大きさ、出口の数までもが同じであることがわかった。犯人は「黒い月」で、犯行目的は大山への復讐なのか……。警備についての情報などが犯人側に知られていることから、絵里子は警察に内通者がいる、と確信する。
一方、片桐は、裏金汚職問題の件で小野田忠(塩見三省)から呼び出されていた。小野田は、記者・鈴木の大学の先輩で鈴木を信頼していると話していた。さらに、小野田が独自に調査をした結果、問題の全容が明らかになりそうなので、それを片桐に話したいと言うのだ。後日、とある喫茶店で2時に待ち合わせたが、小野田は3時を過ぎても現れない。代わりにやってきたのは鈴木だった。鈴木は、総監が大山になってから、警視庁に裏金問題があることが取り上げられるようになったと話す。その結果、不正な金をプールしていた部署が目を付けられるようになり、不正を働いていた上層部の者たちは新たに金をプールするための新たな部署を立ち上げた。なんとそれが、絵里子らの対策室だというのだ。それを立ち上げたのは、野立だった。
絵里子は、野立に電話をし大山を連れて逃げるように指示した――と同時に、爆発音とともに煙があがる。会場がパニックに陥る中、野立は壇上にいた大山を出口へ誘導する。そんな中、観客席に悠然と座る男(反町隆史)がいた。絵里子は、大山が野立といると知り安堵するが、爆破されたのが会場の入り口や廊下だと聞いて、疑問を感じる。狙いが大山の暗殺ならば、なぜ爆弾は演壇に仕掛けられないのだろうか、と。これがフェイクで、単に会場の警備の混乱を目的にしているのだとしたら……。同じ頃、警備に関する資料を見ていた岩井は、今日になって警備が半分に減らされていることを知る。それを指示したのは、野立だった。
ホールに着いた絵里子は、騒然とする会場の中で、野立を探す。その頃、野立は大山とともに車に乗り込み会場を後にするところだった。その車を運転するのは、会場にいたあの男だった。走る車を見つけた絵里子が、それを追うと、後部座席の野立が笑みを浮かべて手を振った。それを見た絵里子は……。
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