康史(遠藤憲一)には少ないと憎まれ口を叩きながらも、1人になると素直に喜ぶ春男。
一方、プレハブ小屋で目を覚ました栞(吉高由里子)は、勇樹(遠藤雄弥)から救出までの一部始終を聞き、春男に助けられた嬉しさと巻き込んでしまった不安で複雑な思いを抱える。
公園で春男を見つけたさち(大橋のぞみ)は、嬉しそうな彼をスケッチし始める。
春男は照れ隠しで描くなと言いつつ、楽しそうにカラフルに絵を描いていくさちを見つめていた。
仕事を終えた春男は、栞を電話で呼び出した。
喜んで駆けつけた栞だが、春男が呼び出したのは、自分に不釣合いだと思って入れずにいた画材屋に付き合ってもらうためだった。
理由を知って憮然とする栞だが、初給料でさちへのプレゼントを買おうとする春男を微笑ましく思う。
真剣にプレゼントを選ぶ春男は、栞のアドバイスを受け水彩画の用具セットに決めた。
画材のことなど何も知らないながらも水彩画セットを手に満足げに何度もうなずく春男。
同じ頃、夕食になっても部屋から出てこないさちを呼びに行った康史は、床で倒れているさちを発見する。
驚いて駆け寄った康史と佳奈子(白石美帆)はさちを抱きかかえ急いで病院へ向かう。
翌朝、出勤し、さちのことを知った春男は、急いで病院へ向かった。
康史から真理子(紺野まひる)と同じ病気かもしれないと聞き動揺した春男は、検査時間が長いと医師に食って掛かる。
やがて、真理子と同じ病気ではないが、手術が必要との検査結果が出て、春男は医師にちゃんと治してくれるよう頼みに行こうとする。
しかし康史に止められて帰るように言われてしまう。
手術を怖がるさちの前では明るく振舞った康史だが、家に戻ると手術費用の200万円の工面を佳奈子と相談する。
それを聞いていた春男は、資金調達方法を考えるが名案があるはずもなく、イライラが募るばかりだ。
自分ができることを考え、神社に足を運んだ春男は、康史と遭遇。
「心配する気持ちはわかるが店を頼む」という康史の言葉に、自分が何もできない情けなさを痛感し、「さちを任せる」という決断をする。
手術を翌日に控え、プレハブ小屋には佳奈子が訪ねてきた。
さちが病院で書いた色のない絵を見て不安や寂しさを察した佳奈子は、春男に康史には内緒で手術前にさちに会って欲しいと頼みにきたのだ。
康史との約束があると躊躇する春男だが、さちの絵を見せられ、病院へ向かう。
病室へやってきて初給料で買った水彩画セットを渡す春男。
喜ぶさちだが、手術が怖いと康史には言えなかった正直な気持ちを告げる。
不器用ながらも励ます春男に、さちは治ったら一緒にどこかへ連れて行って欲しいとお願いをする。
そして手術日、水彩画セットを脇に置き、手術室に向かうさち。
春男は時間を意識しながらも仕事に励んでいた…。
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