同じころ、国土(つるの剛士)は、ネットカフェに戻り、三男・翔(向井理)のことを調べ始める。
翔の電話を盗み聞きしてしまった国土は、その内容に不審を抱いたのだ。
翔は、電話の相手に、「800万」「できる限りの金は集める」と話していたのだ。
翔がゆかりの園という施設出身だと知った国土は、さっそくその施設を訪ねる。
ちょうどそこにやってきた翔は、ゆかりの園経営者の志村(飯田基祐)に金を手渡して帰っていく。
一方、長男・風(要潤)らの手形を手に入れ、十か条の第二条もクリアした千里は、響子(高島礼子)から第三条の内容を教えられる。
それは『家長を決めよ』というものだった。
猛(岡田義徳)は、千里がやればいいと発言した。
だが千里は、一家の大黒柱は男が務めるべきだと返す。
そこに、優(山本裕典)や智(瀬戸康史)、明(岡山智樹)も加わり、話は一向にまとまらない。
そのようすを見守っていた響子は、家長には1000万円を渡す、と皆に告げる。
それは、トリックハート城の維持費だった。
すると翔が、その金を貸してほしい、と言い出す。
気に入った女性をモノにするために必要なのだという。
だが、兄弟5人は、即座に翔の頼みを却下した。
そのとき、トリックハート城のすべての出入り口が突然ロックされてしまうという騒動が起きる。
さらに、城内のブレーカーが落ち、すべての電気が消えてしまう。
千里たちは、手分けしてブレーカーのある場所を探し始める。
その際、翔は、捨て子だった自分を拾ってくれた志村が経営するゆかりの園が経営危機に陥っていることを千里に打ち明ける。
ほどなく、ブレーカーの場所が判明し、電気が復旧した。
が、1000万円が入っていたジュラルミンケースが消えていた。
盗んだのは誰だと騒ぎ立てる兄弟たち。
疑われたのは翔だった。
千里と翔の会話を偶然聞いてしまった猛は、施設のことを切り出した。
猛は、翔がその経営者に騙されている、というのだ。
そんな中、風が国土を引き連れてリビングに戻ってきた。
国土は、翔が金を持ち出さないよう、隠したのだという。
そこで国土は、ゆかりの園で見たことを皆に告げる。
志村は、翔をだますために、近所の子どもたちに金を渡して、孤児のふりをさせていたのだ。
翔は、国土の話を信じず、800万円貸してほしい、と土下座して皆に頼んだ。
その姿を見ていた千里は、兄弟たちの反対を押し切って、翔に金を渡してしまう。
すると、大きな音が響き、トリックハート城のロックが解除される。
翌朝、翔は、ゆかりの園を訪れ、志村に金を手渡す。
千里も、翔のことが心配でこっそりついてきていた。
次の瞬間、刑事たちが駆け寄り、志村を逮捕した。
彼らは、施設出身者から金をだまし取っていた志村をマークしていたのだ。
刑事たちに連行される志村の姿を見つめていた翔は、その背中に向かって、自分は信じている、と声をかけた。
別の日、再びゆかりの園を訪れた翔は、施設が再開されることを知る。
寄付金が入ったのだという。
それを知った翔は、トリックハート城へと急いだ。
千里の提案に猛たちも賛成して寄付をすることにしたと知った翔は、バルコニーで星を見ていた千里のもとへと向かった。
同じころ、風たちはサウナに入っていた。
実は、先日の停電は国土の仕業だった。
電気代節約のために、消費電力の上限を下げたのだという。
そのとき、サウナ内のモニターが時田(山本耕史)を映しだす。
時田は、城をロックしたのは自分だ、と告白すると、ミラクルをもらった、と言い出す。
翔は、千里を抱き寄せ、彼女にキスをする。
千里に時田のことを知らせようとやってきた猛は、それを目撃してしまい…。
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