秘境の温泉宿「椿屋」に、矢が打ち込まれる騒動が起きた。矢は一度ならず、二度も打ち込まれたことから、ただ事ではないと誰もが思っていた。特に源は、殺し屋時代の過去を知る者が、自分を脅迫していると疑い心中穏やかではなかった。一方、不安に駆られた女将と番頭の捨吉は、従業員全員を集めて今回の騒動に心当たりのある者は名乗り出るよう告げた。すると、仲居の由美が同僚のタカ子を連れてやってきた。どうやら、タカ子は今回の騒動に心当たりがあるようで…。
「退職刑事」
ある日、高山というVIP客が「椿屋」にやってきた。高山は、警視庁を退職した元刑事で、以前この地に逃げ込んだ殺人犯を説得して逮捕した人物だという。女将と番頭の捨吉は、物腰が柔らかくて優しい高山の人柄を買っており、彼をもてなすために張り切るが、源は刑事と知り警戒していた。
そこで源は、声は顔よりも重要な情報だと思っていることから、高山が信用できる男か判断するため、彼の声に耳を傾けた。高山の声を聞き、信用できる男と判断した源は、ある行動に出る…。
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