さち(大橋のぞみ)は、春男を自宅である2階に呼んではいけないという康史(遠藤憲一)の言いつけを守りつつ、逆上がりの練習に付き合ってくれたお礼にと夕食のデザートに出たイチゴを差し入れに行くなどすっかり上機嫌だ。
栞(吉高由里子)は、仕事で疲れて帰ってきてもどこか幸せそうな春男を微笑ましく見つめる。
ある日、パンの配達に出ていた恵一(村上剛基)が事故にあったと連絡が入る。
康史と佳奈子(白石美帆)が病院に向かうが、その直後にさちが学校を早退して帰ってきた。
春男は心配でいてもたってもいられず2階に上がってしまう。
薬箱を探して薬を飲ませ、さちが嫌いという卵もあえて入れて一心不乱にお粥を作った。
慣れない手つきでさちに食べさせてあげる春男。
しかし、ふと自分の行動に戸惑いを感じて手を止める。
改めてさちの部屋を見渡していた春男は、ランドセルから飛び出していた写真に目を止めた。
さちが友達の家でパーティーをしている写真だった。
自分の家でもやりたいが仕事が忙しいからと康史を気づかう言葉に返事ができない春男。
さらに部屋に飾られた真理子(紺野まひる)の写真を見てアルバムに手を伸ばしかけるが引っ込める。
康史と佳奈子が帰ってきた。
泥棒が入ったような散らかり具合に驚くが、さらにさちと春男が一緒にいるのを見てあ然とする。
さちに熱があることを聞くも、動揺を隠せずに強い口調で春男を追い出す康史。
作業所に戻った春男を追うように来た康史は、さちに父親であることを告げていないことを確認する。
ホッとして仕事を始める康史に春男はさちのためにパーティーをやってやれと言い出した。
春男が自分が知らないことを知っていることがおもしろくない康史は作業所を出て行く。
直後、春男は店に栞と勇樹(遠藤雄弥)の姿を発見して追い返そうとするが、栞は声をかけてきた佳奈子に春男とさちが親子であることを口にして去っていく。
さちに真実を知られる事を恐れる佳奈子は、春男に自分から店を辞めてもらえないかと持ちかける。
その際、春男が何気なく言い放った真理子(紺野まひる)と似ていないという一言に、佳奈子は過剰に反応する。
亡くなった今もなお両親や康史から愛される真理子とずっと比較され続けてきた苦悩を思わず口にする佳奈子。
日曜日、家でパーティーを行うことになりさちの友達がやってきた。
そしてパーティーが終わる頃、さちはサプライズで康史に手作りのバースデーカードを贈った。
感激して涙ぐむ康史に、それを見て嬉しそうなさちや佳奈子。
微笑ましい3人の家族らしい姿を見ていた春男は、部屋を出ると1人涙を流した。
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