元アイドル、かおり(小島可奈子)の遺体が自宅マンション裏で発見された。一見、自室のベランダから飛び降りた自殺のように見えるが、倉石(内野聖陽)は唇周辺の焼けただれたような痕からクロロホルムを使用しての殺人事件であると断定。捜査一課の立原(高嶋政伸)は捜査本部を設置し捜査に乗り出す。
かおりと言えば、先頃婚約を発表した元サッカー選手の松川(友井雄亮)の元恋人。松川の婚約にショックを受けたらしく、テレビでの発表があった当日、どこかへ出かけるところを隣人に目撃されていたが、かなり落ち込んでいた様子だったという。さらにかおりの手帳には死亡した当日の午後10時に「M」という人物と会う予定が書き込まれていた。「M」=松川のことか?
かおりの所属事務所の大西(佐藤正宏)によると、松川の婚約にショックを受けたのか、かおりはかなり落ち込んでいたという。が、人気がなくなったにも関わらず、スター気取りのかおりに手を焼いていたとも。だが、そんな大西も事件当日、かおりが何者かと会う約束をしていたことは知らないという。
一方、倉石は、かおりが着ていた白いブラウスの袖口に残っていた茶褐色のシミと、背中のオレンジ色の粉が気になって仕方がない。クリーニング店の文(松金よね子)にブラウスを見せると、シミはコーヒー、粉はユリの花粉だという。倉石の睨んだ通りだ。が、かおりはインタビューでコーヒーが嫌いと答えていたとか。となると、なぜコーヒーのシミがついたのか?
かおりの部屋のベランダから元恋人、松川の指紋が検出された。松川は事件があった日の夜11時ごろ、かおりの部屋へ行ったことは認めたものの、その時すでにかおりは死んでいたという。手帳に残されていた「M」との約束は10時。しかし、松川は10時に行く約束などしていないと言い張る。
東京地検の早乙女検事(小木茂光)が早期解決を、と立原らにプレッシャーをかけてきた。指紋だけでは逮捕に持ち込めないと反論する立原だが、巷で話題となっている事件を迅速に解決することで世間にアピールしたいらしい。
クロロホルムが、松川の自宅近くの中学校から盗まれていたことが判明した。立原らは早乙女の命令で松川の自宅を家宅捜索、クロロホルムの小瓶と変色したハンカチを発見する。早乙女は立原に松川逮捕を促す。だが、松川が犯人ならクロロホルムを自宅に置いておくだろうか、倉石がこだわるコーヒーのシミも気に掛かる立原は逮捕に踏み切れない。
そんな立原に業を煮やした早乙女は、小松崎刑事部長(伊武雅刀)に圧力をかける。小松崎は立原に、明日までに松川を無実とする証拠を見つけなければ、立原を捜査から外すという。
立原が窮地に追い込まれたことを聞きつけた倉石。倉石はついに行動を起す…。
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