先に写真を見つけた西田栞(吉高由里子)が、とっさに隠すが見つかってしまう。
一方、さちは春男を乱暴に追い返した康史(遠藤憲一)に腹を立て、そっけない態度をとるようになっていた。
佳奈子が場をとりなすように週末に遊びに行く提案をするが、さちは行かないと布団をかぶってしまう。
さちの誕生日が入った写真が春男に渡ったことで不安を隠せない高村佳奈子(白石美帆)だが、康史は自分に言い聞かせるように「大丈夫だ」と言いきる。
仕事を終え帰ってくるやいなや写真を見つめる春男。
すると鏡に写った写真の裏側に「さち生後3日」の文字を見つける。
さちの誕生日と自分が捕まった日を照らし合わせ、さちが自分の娘であることを確信した春男は、驚愕とともに隠していた康史に対する怒りが湧き上がる。
呼び出し現れた康史にいきなり殴りかかり、さちが自分と真理子の子供であることを隠し、真理子との関係もウソだったことを責め立てる。
しかし康史は真理子がどんな思いを抱えていたか、施設に引き取られる事になりそうなさちを、自分がどんな思いで引き取る決意をしたかを叫びながら反撃に出る。
さちは自分が育てると言い切り去ろうとする康史に対抗する春男だったが、「人を殺した手でさちに触るな」と言われ動けなくなる。
康史や自分に対する怒りで苛立ちを抑えきれずにいた。
さちを諦めきれず、小学校に来てしまうが、笑顔のさちを見て声をかけずその場を去る。
そんな春男を見た栞は、いつかさちが知る日がくるまでに、まともな人間になっていればいいと励ます。
それ以来、やたら夫婦や親子連れに目がいくようになった春男は、ふとした時間に自分がさちや真理子と楽しく暮らしている想像をするようになっていた。
そして、清掃会社の正社員応募に意欲を見せ、不器用ながらも困った人を助けるなど行動にも変化が表れてはじめていた。
一方、栞はスケッチブックを返すため学校帰りのさちに声をかけた。
春男の様子を気にするさちに、「おじさんはキリンが好きで、暫くアフリカに行く」とウソをつく。
週末、康史と佳奈子と3人で動物園に行くことになったさちだが、やたらキリンがいるか気にするさち。
理由を訊ねた際、春男の名前が出たことで、つい感情的になり責める口調になった康史に反発したさちは、家を飛び出しプレハブ小屋に向かう。
小屋で横になっていた春男は、突然訪れたさちに驚くが、康史に言われた言葉を思い出し、会いたい衝動を抑え居留守を使う。
するとさちは、小屋の前でキリンの絵を書き始めた。
その絵をよく見ようと窓ガラスに近づいた春男をさちが見つけた。
笑顔で近づこうとするさちに、春男はとっさに「来るな」と叫び、切ない思いを抱えながら「これからは父親の言うことよく聞いていい子にするように」とだけ言ってさちを帰す。
家に帰り素直に謝るさちを優しく抱きしめる康史。
そして春男は1人さちを思い…。
白い春 TOPへ
タグ:白い春