西田栞(吉高由里子)は、村上さち(大橋のぞみ)が忘れていったスケッチブックに描かれた春男の絵を見ながら、さちやさちの母親と春男の関係が気になっていた。
スーパーでのバイト中に偶然さちと会った栞は、さちが次の日曜日に母親の墓参りに行くと聞き春男に連絡する。
日曜日。さちと高村佳奈子(白石美帆)が真理子(紺野まひる)の墓参りに向かっていると、栞に渡された幼稚な地図のせいで道に迷っていた春男と遭遇した。
怯える佳奈子に反し、さちは笑顔で春男に近づく。
仕方なく3人で真理子の墓に来た春男は、佳奈子に言われるままに掃除を手伝うが、墓石に書かれた真理子の名字から、村上康史(遠藤憲一)と籍を入れてなかったことを知る。
様々な思いを胸に春男が空を見上げ真理子を思い出していると、さちが声をかけてきた。
真理子の写真を見せ、今度、別の写真をあげると約束するさち。
同じ頃、栞はスケッチブックの絵からさちの誕生日が春男の逮捕の7ヵ月後であることに気付く。
一方、仕事とバスの故障で遅れてやってきた康史が墓付近に到着すると、帰ろうとしていた春男とすれ違った。
康史は春男に家族に付きまとわないでくれと強く訴えるが、春男は籍も入れず家族か、と言い残し去る。
帰宅後、春男との約束を守るため、さちは康史と佳奈子の目を盗みアルバムから真理子の写真をはがす。
一方、さちがお風呂に入っているのを確認した佳奈子は、真理子の墓を涙ぐみながら洗う春男と、春男の存在に過剰に反応しさちを近づけないようにと声を荒げた康史に不審を抱き、康史に真理子と春男の関係を問う。
少しの沈黙の後、康史はさちが春男と真理子の子供であることを告げた。
驚く佳奈子に真理子との出会いを話す康史。
春男が拘置所に移送される車が去った後に倒れた真理子を助けた康史は、その後も病院に通ううちに好意を抱くようになっていた。
やがて、さちが産まれて真理子が退院すると3人で一緒に暮らし始めたが真理子の病気は悪化。
瀕死の真理子の前で康史はさちを幸せにすると誓い、自分の籍に入れた事実を聞き終えた佳奈子は、春男にもさちにも事実を隠し通して、今まで通りに暮らそうと言いきる。
そんな折、さちが栞の元へやって来た。
さちは満面の笑顔を浮かべ、春男に渡して欲しいと一通の封筒を差し出す。
封筒に入っていたのは、さちの手書きの「むらかみベーカリー」招待状だった。
康史に追い出されることを考え、行かないと言い切る春男だが、数日後、春男は「むらかみベーカリー」にいた。
さちが笑顔で迎えるなか、動揺を隠せない佳奈子。
嬉しそうに康史が焼いたパンを春男に差し出すさちだが、そこに康史がやってきた。
招待状を破き帰れと言い切る康史を悲しそうに見つめるさちは、席を立った春男に写真を大事にしてねと告げる。
実は招待状に中には、さちと真理子が写っている写真も同封されていたのだが、封筒から落ちたのを春男は気付いてなかったのだ。
渡した写真にはさちの誕生日が記載しているため焦る康史と佳奈子。
その頃、プレハブ小屋では春男が写真を探していた…。
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