そんな折、翔(向井理)の息子・力(丸山歩夢)が行方不明になるという騒動が起きる。翔は、離婚した妻・咲(浅見れいな)が力を連れ去ったのではないかと疑うが、咲は何も知らないという。ほどなく、何者かから力を誘拐した、という電話が入る。しかも誘拐犯は、新造(草刈正雄)が開発したハイパワーボイスを使い、新造の声で電話をしてきていた。ハイパワーボイスは、相手に向けるとその人間の本心がわかる装置ということだったが、実際はただのボイスチェンジャーだった。が、それを知らない猛(岡田義徳)や智(瀬戸康史)は、動揺を隠せなかった。犯人は、身代金を要求せず、翔と咲に、とある広場に行くよう命じた。警察に通報すれば力の命はないという。
千里は、優(山本裕典)が返しにきたハイパワーボイスを明(岡山智樹)が手にしていたことを思い出す。そのことを問い詰められた明は、力が隠れている場所に千里を連れていく。実は今回の騒動は、力が明に協力を求めた偽装誘拐事件だった。力は、翔と咲によりを戻してもらうために、この計画を考えたらしい。千里から事情を聞いた国土(つるの剛士)たちは、千里も力に協力してあげればいいのではないか、と提案する。
翔と咲は、互いに協力しあって、千里たちの指示をクリアしていった。その際、翔は、咲から新造の話を聞かされる。実は新造は、翔に内緒でふたりの生活費を援助していたのだという。新造が子どもおろすよう翔に命じたのも、翔の覚悟を確かめるだめだった。その話を聞いた翔はショックを受けていた。
千里たちの計画には、国土や平次(永山絢斗)はもちろん、千里親衛隊の面々、そして事情を知った猛、優、智も加わった。そんな中、国土らの顔を覚えていた翔は、すべてを理解しトリックハート城へと向かった。そこで力と再会する翔と咲。待ち構えていた猛は、今回の黒幕が力であることを翔たちに伝えると、力を担いで部屋を出て行く。翔たちはその後を追った 。
翔たちがたどり着いたのは、ミラクルの新プロジェクト最終プレゼンの会場だった。演壇に上がった千里は、スピーチをせず、その代わりにある映像を流した。それは、千里たちからの指示に従って力を合わせる翔と咲の姿だった。そこに、力のナレーションや、デビューを目論んで録音した猛の歌がかぶさり、最後には新造も登場した。「触れてみればわかる、その温もり。何があっても変わることのない、その絆。そういう願いが込められています。是非体感してみてください」と締めくくる新造。それは、宝探しのアトラクションゲームを通じて家族の絆を深めることができる、という今回のプロジェクトのコンセプトを表現した映像だった。実は新造の言葉は、『ハイパワー電動おしり拭き』の説明用DVDから抜粋したものだったが、会場からは拍手が沸き起こっていた。
翔は、新造が用意していた誕生日プレゼントを力に渡し、これからは咲と一緒に暮らすよう告げる。新造がそうしてくれたように、自分も力をずっと見守っている――翔は、力を抱きしめながらそう約束した 。
千里たちがトリックハート城に戻ると、そこに長男・風(要潤)の姿があった。風は、千里と親しくなり始めている兄弟たちを挑発するかのように、いままで千里がやってきたことはすべて金のためだ、と言い放ち… 。
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