3人目の被害者・樋口ゆかり(酒井若菜)は重傷ではないが、精神的なショックを受けていた。状況を察した絵里子は、警護のため木元真実(戸田恵梨香)を病室に残す。絵里子は、片桐琢磨(玉山鉄二)、花形一平(溝端淳平)、岩井善治(ケンドーコバヤシ)、山村啓輔(温水洋一)ら、「特別犯罪対策室」の刑事に事件の経緯を説明する。3人の被害者はナイフで脅され、手錠と猿ぐつわをはめられ暴行された。現場には、手錠などの遺留品が残されていたが指紋は検出されなかった。そんな中、野立が三上という男の情報を持ってくる。三上はモデルたちの行きつけの店の店員で、素行も悪く覚せい剤での逮捕歴もあるという。
ところが後日、三上の死体が発見される。現場に向かった絵里子は、鑑識から三上が自殺した可能性が高いと聞かされる。事実、発見現場には遺書らしきメモと死因となった塩化カリウムを打った注射器が残されていた。対策室に戻った絵里子は、事件は落着したと安堵する刑事たちに、三上は他殺だと言い放つ。科捜研の奈良橋玲子(吉瀬美智子)も、三上が手足を縛られた上、薬剤を注射され死亡したとの見解を示す。絵里子は、第1の犯行と、第2、第3犯行における相違点を指摘し、別の暴行犯の存在を推測する。
そんなところへ、金田俊彦(金井勇太)という男が三上殺害の容疑者として浮上する。金田は三上の後輩で服従的な立場にいたが、屈辱的な扱いを受け、三上を恨むようになっていた。片桐、岩井は金田を任意で事情聴取しようとするが、金田は“任意”をいいことにそれを拒否する。金田が三上殺害と女性暴行事件に関与しているのは間違いないように思えるが、決定的な証拠がないため家宅捜索をすることもできない。
切羽詰った状況で絵里子が下した判断は、被害者女性を金田に会わせるというものだった。暴行犯をもっとも身近で見ているのは被害者だから、間近で金田と接すれば金田が犯人かどうかがわかるというのだ。対策室のメンバーたちは、危険すぎる、と反対するが絵里子は作戦の遂行を決定。ゆかりが、金田を確認する役目を負うことになった。
後日、刑事たちが張り込む中、ゆかりは山村とともに、金田が現れるのを待っていた。そして、まもなく金田が姿を見せる。こちらへ歩いてくる金田に、だんだんと近づいていくゆかりと山村。緊張が高まる中、ついにふたりはすれ違い、ゆかりは金田が犯人だと認める。と、次の瞬間、金田がゆかりの手を取り襲い掛かってきた。山村はタックルで金田に飛び掛り、さらに、片桐、花形、岩井、小野田忠(塩見三省)が来て、金田を確保する。
それから数日後、絵里子はモデルとして仕事復帰を果たしたゆかりを訪ねる。家宅捜索の令状が取れたので家の中のものをすべて押収できるという絵里子に、安堵の表情を見せよろこぶゆかり。絵里子はその笑顔に、家宅捜索をかけるのは金田の家ではなく、ゆかりの家だと告げる。あっけに取られるゆかりに絵里子は、三上と金田を使いモデルたちに暴行を加えるよう指示をしていたのはゆかりだと言い放つ。当初、三上に金を渡し犯行に及ばせていたが、三上がさらに金を要求することに腹を立て、自分に好意をもっていた金田に三上の殺害を依頼。従順な金田は言いつけ通り三上を殺し、第2の暴行事件も起こしたのだ、と事件の核心について話す。
それでも白を切るゆかりに絵里子は、真実、山村ら対策室のメンバーたちが集めた証拠を挙げ、さらに追い詰める。そして、ゆかりはついに犯行を自認。ほかのふたりが自分よりも人気があったことが、動機だったと明かす。ゆかりは絵里子を見ると、いつ自分が怪しいと思ったのかと尋ね、絵里子は最初に病院を訪ねたときだと返答する。ブランドの新作発表会の帰り道に襲われたというのに、最新のヒールではなく2年前のデザインのものを履いていたことでピンと来たという。つまり、金田に襲われ汚れることがわかっていたから、古いデザインのものを履いていたのだろう、というのだ。これに、ゆかりは愕然とする。
その日の夜、絵里子は居酒屋で恋人の池上浩(丸山智己)と会っていた。楽しい時間が流れる中、池上がトイレに立つ。会計を済ませるよう頼まれた絵里子は、財布を取るため池上のバッグを開ける。するとそこに、1枚のハガキが入っていた。そこには、刑務所から出されたものであることを印す桜のマークがあり……。
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