とあるマンションで男女の変死体が発見された。検視補助官の留美(松下由樹)、検視官心得の一ノ瀬(渡辺大)は現場に駆けつけるが、肝心の検視官・倉石(内野聖陽)の姿が見えない。所轄の刑事が怒りを爆発させていると、倉石が自宅のベランダで育てているキュウリをかじりながらやってくる。呆然と見つめる刑事に「朝採り!」と野菜を手渡すと、さっさと検視作業を開始する倉石。
一通り検視が終わった倉石は一ノ瀬に見立てをさせる。青酸化合物を所持していた女性による無理心中、という一ノ瀬の見立てに間違いはない。だが、「女はなぜ昨夜犯行に及んだんだ?」倉石の質問に一ノ瀬は激しく反発する。死因を究明するのが検視官の仕事、犯行に至った経緯などはわかるわけがない、というのが一ノ瀬の言い分だ。が、倉石は「死者のために検視で拾えるものは根こそぎ拾え!」と言うなり、一ノ瀬を現場に残し、留美とともに新たな現場へ向かってしまう。
郷土史研究家の上田(小島康志)が、自宅地下室で変死体として発見されていた。凶器はダンベル。
倉石はためらい傷があることから自殺と見立てるが、何かにつけ倉石と対立する捜査一課の立原(高嶋政伸)は、してやったりとばかり壁に書かれた文字を示す。
「時来たり 須藤の山芋 うらめしや」
立原によると、上田には須藤明代(筒井真理子)という知り合いがいるという。ということは、これは明代に対する恨みのダイイングメッセージ。立原は自殺ではなく殺人、しかも犯人は明代だと言い放つ。
しかし、倉石は自殺という説を曲げようとしない。留美らとさらに遺体を調べ、自殺であることを証明しようとする。
一方、立原は上田が講師を務めていたカルチャーセンターの事務員・奈美(メイサツキ)から、上田と明代が不倫関係にあったことをつかむ。やはり男女関係のもつれから明代が上田を殺害した…。
他殺で捜査を進める立原に、自殺と見立てる倉石は捜査会議に怒鳴り込む。
激しく対立する倉石と立原。立原は、刑事部長の小松崎(伊武雅刀)に倉石を検視官から外すよう直訴するのだが…。
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